1970年6月にナッシュビルで4日間行われたレコーディングセッションは絶好調で、当初アルバム1枚とシングル2枚分くらいの曲数を録音予定だったのが35曲作成されたという。それらは本盤と「Love Letter from Elvis」、「Elvis Now」、「On Stage Vol'1」に収録された。
本盤はセッションの後半になって急遽思い付いたアイデアらしく、カントリーソングで曲と曲の間を繋ぎ、切れ目の無い音が続いていく。この時期のエルヴィスは正に絶好調であって、ここで歌われている全曲は今になっても度肝を抜く出来上がりである。まったくこんな素晴らしい音源を聴いていなかった自分が恥ずかしい。勿論カントリーソングばかりを集めたものでは無く、本物の音楽がギッシリ詰っている大傑作だ。もの凄いfeelingで歌う人だ。発売は翌71年1月、いったい僕は何を勘違いして聴かなかったのか・・・。