舞台はどうやらイギリス。お屋敷に住むゼゾーラ嬢は、突然やって来たお父様の再婚相手の継母と義姉たちに「シンデレラ」と呼ばれ、使用人のようにこき使われる日々。
お城で舞踏会が開かれる日、彼女は湖の妖精マブの助けで素敵なドレスと花弁の靴を纏いお城へ。その会場で、王子様は名も知らぬ美しい娘に一目惚れ……。
という、大筋はスタンダードなシンデレラ物語。ですが、時代やキャラクターの設定などなど、独自の解釈が面白いお話です。
懐中電灯とか自動車とか出てきます。
登場人物も、シンデレラことゼゾーラの思慮深くて倹約家なところや、継母たちのこれでもかという程の憎たらしさ、尊大な割には恋に純情な王子様……などなど(笑)、感情移入できます。
タイトルに名前が入っているジェーン・バーキンは、妖精のマブ役。言動が物凄くぞんざいですが(苦笑)、結局ゼゾーラを助けてあげたり王子様の相談に乗ったり、役目は果たしてます。
このマブが、ゼゾーラの家の執事さんと昔つながりがあった、というのがこのお話の一番オリジナルなところです。
私的にお気に入りのシーンは、ゼゾーラと王子の出会い。惚れた彼女に気持ちを伝えるべく、自らロックのライブ開いて歌っちゃう王子様ったら…!
全体的に色合いがシックです。黒髪のシンデレラ、という点も新鮮だと思いますので、お伽話好きな方には是非見て頂きたい作品です。