RED WARRIORSの記念すべきデビュー作。当時このアルバムを聞いてどれだけの日本の少年・少女がシビレタ事だろう。セールスを無視した衝撃的なジャケット、一歩間違えばダサダサの破廉恥な歌詞、スカスカでシンプルな楽曲のアレンジ、その全ては若きセンスとエネルギーによってなにかとてつもなく魅力的な魔法がかけられていた。このバンドの出現によって、退屈な毎日が突然刺激的に感じられたものだった。作品自体は通常、ロックバンドのファーストアルバムがそうであるようにかなり意図的にラフでショボいサウンドに作られている。それだけに生の彼等の音が正直に出ており、シャケのギターの音はこのアルバムがベストではないか。5曲目のBAD LUCK BOOGIEでは元ゴダイゴのミッキー吉野をゲストピアニストに迎え、ごきげんなホンキートンクR&Rが楽しめる。このアルバムは初めて煙草を吸い、酒を飲んだときのような不良少年になるための第一章だった。