ラフマニノフの音楽は、ちょっと通俗的な所が有る為か、音楽ファンの中には、ラフマニノフをちょっと見下して居る人が居る様である。(私自身は、別に、音楽が通俗的であって悪いとは思って居ない。念の為。)
そんな人に、このCDを聴いてもらいたい。「こんな曲だったのか。」と、驚く筈である。−−録音が古い事など、リヒテルの演奏に関しては、何の問題にも成らない。−−本当に、凄い演奏である。特に、終楽章のクライマックス部分など、古い録音なのに、こんな演奏が在るのかと思ふ程、素晴らしい。
ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は、リヒテルのCDで聴くべきである。他のピアニストのCDを買ふ必要が有るだろうか?
(西岡昌紀・内科医)