1995年リリース。所謂「CD選書」シリーズのひとつ。曲目は
1. 翼をください
2. 忘れていた朝
3. 赤い花白い花
4. まつり
5. 言葉にならない言葉
6. 旅
7. 河
8. パーティーへおいでよ
9. 窓に明りがともる時
10. 美しい星
11. 誰のために
12. みちくさ
13. 二人
14. 虹を歌おう
15. 美しくも哀しい人生
16. 紙風船
となります。本CDにも代表作「竹田の子守歌」は収録されていませんが、個人的にはそれほど好きな曲でもないので気になりませんでした。私の購入の決め手は5「言葉にならない言葉」が収録されていることです。この5も正真正銘の名曲。恋する若い女性の、ピュアな愛の気持ちをこれほど簡潔明瞭かつディープに歌い上げた歌を他に知りません。女性ヴォーカル二人がユニゾンで歌うのも実は斬新ですね。
7「河」も改めて聴くと凄い歌。河を二人称の「おまえ」と呼んで「私を流しておくれ、満つることのない海へ」と続く歌詞は、不思議な陶酔感を聴く者にもたらしてくれます。これはフォークという殻を突き破って「ジャパニーズ・スピリチュアル」の先駆けと位置づけてもよいのではないかと思います。その他名曲名唱多数。
メンバーの音楽性の違いから分裂して短命に終わったグループですが、本CDを聴いても実にユニークな音楽性を窺い知ることが出来ます。本CDは20年前のリリースですが、選曲も音質も上々の仕上がりで、入門用にも最適と思われます。