今から約9年前、生まれて初めて 巡り会えてよかったと実感できたCD。
この一枚と出会わなければ、その頃の私はきっと洋楽へと音を追い求め、こんなにマイナーな邦楽の世界にどっぷりとはまらなかったと思う。
ある意味 人生を変えさせたれた心憎い一枚だ。
たった6曲のミニアルバムである。短い。
だが、最高のテクノポップを届けてくれる素晴らしい作品である。
始めは『TRUTH』。
のっけから、そのありえないほど綺麗すぎるメロディラインに心奪われる。
この冬の星空に浮かんでいるような透明感はなんなのだろう。
彼らの曲には常に宇宙を感じてしまう。
次の『Day After Tomorrow』は、今でも時々無性に聞きたくなる。
苺畑に…からのフレーズに甘酸っぱい過去を思い出し、胸がきゅぅと締め付けられる想いが込み上げる。
初めはずっとSingle曲だと勘違いしていたぐらい完成度が高い。(当初はラジオでわずかに耳に挟んだ『BETTER DAYS』をこの曲だとずっと勘違いしていた…)
『秋の気配』は小田和正の名曲のカバー。彼らの持つ透明感が悲しみに色を添える快作である。
最後は『SUPER SONIC LEVEL』
メロディとボイスが巧みに調和し、時に交錯し、一枚の風景画が編み上げられてゆく。
どこか懐かしくて、幻が見える街を歩く姿は、まるで自分を外から見ているもう一人の自分がいるようで…無性に寂しくなってくる。
この一曲だけでも、このCDは買いだと思う。
夜に空でも見上げ、ゆったりとコーヒーでも飲みながら、音に心を委ねるのに最高の一枚。
癒しあるサウンドを求める方に、ぜひ手にとってもらいたい。