新品がなかったので、他のサイトで 新品 DVD を購入しました。
# Amazon から購入となっているのは後日同タイトルの動画をAmazonから購入したためです
# また Blu-ray 版が出るようなので予約しました(2017/11/17)
最初に、原作とその映画との印象の落差についての議論は不毛かつ無意味であると思います。 各自の印象や感想はそれぞれ尊重されるべきですが、原作者と映画監督が同一人物ではないかぎり映画は映画それ自身として楽しむべきであるというのが持論です。 もし文句や不平不満を並べると誰かが映画を撮り直してくれるのなら左にあらずですが ・・・
わたしは、偶然にTVの深夜番組でこの映画を見ました。 ロケ地である神戸や阪神間の景色に気付かなければ見過ごしていたかもしれません。 その後で原作を読みました。 (偶然にも初めて読んだ村上作品でした)
原作では、僕の生まれ育った街は隣に巨大な港街がある小さな街と記されていますが、おそらくは原作者の故郷である芦屋を指しているのでしょう。 映画ではバスは 「ドリーム号」 そして港街は神戸がロケ地になっています。 原作の記述からも、また原作者や映画監督の出身地からもそれは妥当な選択であると思えます。 そのことは、すくなくともわたしにとって映画を原作のイメージからかけ離れたものにするどころか、ほぼ原作のイメージ通りに再現されているような感じでとてもよいと思います。 したがって、一部のレビューに見られるような 「神戸なんてありえない」 というのは少々言い過ぎでしょう。
もちろん、キャストも小林薫、巻上公一、真行寺君枝、坂田明とそれぞれの登場人物のイメージに対して違和感を感じなかったです。 (少なくとも個人的には)
震災発生以前の神戸および阪神間の風景が処々に盛り込まれて幻想的なストーリーをよりノスタルジックに仕上げています。
鼠と僕が乗った赤いフィアットがスピンしてロールする場所が昔の西宮球場だったり、舞子の移情閣、 彼女の家はおそらく三宮の山本通では?、 彼女の勤めていたレコード店はヤマハ神戸店、 西宮上ヶ原のとある大学正門、 市章山、 イカリ山、 六甲カトリック教会、 武庫川公園、その他いろいろと神戸や阪神間の懐かしい景色がさりげなく楽しめる、ちょっとマニアックかもしれないけど知る人ぞ知る価値ある映像になっています。
# ヤマハ神戸店は移転になったそうです。(三宮界隈へ?)