通信制大学で英米文学を専攻しています。
James Fenomire Cooperは、アメリカ文学史上非常に重要で有名な作家です。
彼の作品についての論述試験が出されたり、生徒によっては卒論で彼の作品を取り上げたい・・・という人も決して珍しくはないでしょう。
これは、1992年にリバイバルされた「The Last of Mohegan」のオリジナル作品です。
1992年、ダニエル・デイ=ルイス主演のこの映画を見た人は少なく無いかもしれませんが、実際にはこれが3度目の映画化で、第1作はこのDVDの1920年(アメリカ)、2作品目のリバイバルは1936年(アメリカ)、そして3作品目のリバイバルが皆さんご存知の「ザ・ラスト・オブ・モヒカン」になります。
実は、私は「サイレント映画オタク」で、1980年代後半から様々なスタイルのサイレント映画を見続けてきました。
「見続ける」と言っても、リバイバルされる数が少ないのでいちアマチュアの域で楽しみ続けてきただけですが、
この映画のテーマは、非常に重いです。
最後のコーラ(ヒロイン)のラストシーンは、今の映画では考えられないくらい残酷で非情。
彼女(コーラ)が命を落としていく姿に、リアリティがあり過ぎます。。
これは、サイレント映画ならではの特徴なんでしょうね・・・
「それでも時間は、そして歴史は周り続ける」
サイレント映画ならではの「言葉がない代償のリアリズム」
を理解できる人なら、この映画はお勧めです。
ちなみにーーこのDVDは自分自身の大学の試験の参考にするために2度見た後、アメリカ文学史を専門としている大学の先生に寄贈しました。
現代の日本の若者にとって、このサイレント映画の主旨は理解不能な面もあるかもしれませんが、
James Fenomire Cooperが生涯を通して伝えたかった意図が、この映画によって少しでも理解できるのなら
彼は、天国で大きなビッグエールを送っているだろうと思います。