メディア掲載レビューほか
とんがりコーンのCMソングやヴオーカリスト、鈴木けいすけが『ガロ』派であることであなじみのフラワーカンパニーズの4枚目。
その鈴木けいすけのケンケンした独自のヴォーカルとゴチャまぜタイプのタイトなバンド・サウンドの妙、ちよっとアクはあるけど食べてみるとイケる、そんなフラカンのパブリック・イメージに大きな変化はない。何回かCATVで聴いたシングル曲(9)の“いい曲”度や、(10)のタイトル通りの弾け具合などが今回のアルバムのわかりやすいセールス・ポイントだろう。ヴォーカルのリズム感がちょっとラップに近い(2)やカントリー・タッチの(7)のようなフトコロ深さが憎いところだが、ちょっと物足りなくもない。それともうひとつ、“ブレイク寸前”なんて定冠詞は彼らも聞き飽きたことだろうが、彼らの持つバコーンと抜け切らないB級感が実は彼らの大きな魅力だというジレンマを何とする。とか何とか俺が書いてんのをよそにバコーンとブレイクしちゃったりして。 (杉山達) --- 1998年05月号 -- 内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
雪玉が転がりながらでっかくなっていくような快進撃のフラカン,デビュー3年目の4作目。思いっきり辛気くさく,勝手で,どこまでもサルに近い。みじめでも切なくてもしぶとく生きる自分に涙こぼしたくなる。空っ風の中の湿っぽさは間違いなく天下一品。★
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)