TIMEシャワーに射たれて・・・ 久保田利伸 (1986)
1.TIMEシャワーに射たれて・・・ 6:41
2.流星のサドル −Dub Version− 4:13
3.TIMEシャワーに射たれて・・・ −Dance Remix− 4:25
当時は 12インチ・シングルでリリースされた 邦楽の歴史の中でも重要なポイントを 示す楽曲。 今でこそラップは 身近な存在となったが この作品の発表時、 1986年では ブラック・ミュージックでさえ それほど浸透せず支持されているものでは なかった。 敢えてソコに久保田は この楽曲をブッ込んできた。 斬新な上に 当時の流行であった 12インチ・シングルでリリース。 カップリングにデビュー・アルバム収録のビート・チューン 「 流星のサドル 」 の ダブ・ヴァージョンと 本作のダンス・リミックスを 収めた。 この洋楽的アプローチは 彼のファン、 楽曲を 好きなリスナーたちを 喜ばせた。 12インチの利点を 活かしてのタイトル・ナンバーは 7分近いレングスで構成された大作だった。 ア・カペラで始まり ドラムの連打を 合図に 太いファンク・サウンドへ展開。 強烈なビートに浮かぶラップが スリリングに流れ 歌を 乗せたメロディへと変わり ポップなサビへと畳み込んでいく。 上手く邦楽向きに構成された久保田流 ラップ・ミュージックは 見事にリスナーたちの心を掴んだ。 当時のコンサートでは 大盛り上がりのキラー・チューンでしたね。 この頃に このセンス。 世界で活動する現在の彼に納得です。 アルバム未収録の この曲は 彼の初ベスト BADDEST に収録されました。 その時には 録り直したヴァージョンを 収録していて ここでのヴァージョンよりも より黒っぽいアレンジでキメてましたね。 ですからオリジナルは このディスク ( もしくは 当時のコンピレーション ) でしか聴けません。 これより前に発売された 8cm シングル CD も 貴重ですが 今回 マキシでの再発は 音質も良いし 商品としての存在感もあります。 何より 【2】 【3】 は コレこそ本当に このディスクでしか聴けない貴重なヴァージョンなので ファンは コレクションすべきではないでしょうか。 2つのリミックスは 楽しく、 その時代が聴かせるミックスの手法を 堪能できる作品となっています。 今となっては クラシックな位置付けになるかもしれませんが 当時受けた衝撃は 全く色褪せる事なく 今尚 燦然と輝く邦楽界の金字塔だと私は 思います。