バンドサウンド中心の構成で、大部分の曲が前のめりな勢いに満ちていて微笑ましい。
ファーストでは若いわりに老成してる感があったので、むしろこちらの方が若さを感じる。
ファーストに比べて音質が良く、曲はスケールアップして音楽性も広がっており、「幸福の瞬間」ではダブを取り入れている。
桜井がボーカルをとっている曲が多く(14曲中5曲)、激しい曲も歌っていて結構前面に出ている印象。
この頃にはまだ二人の役割がはっきりとは分かれていなかったのかな、と思った。
(若気の至り全開の「悪口」は黒歴史化してそう)
もちろん倉持のニヒルっぷりは健在で、虚無感と孤独感に満ちた「ただただだらだら」と「頭の中」でアルバムをグッと引き締めている。
底抜けに楽しい曲やしんみりと寂しい曲、勢い任せのお馬鹿な曲や等身大のラブソングなど、色んな曲が詰め込まれているが、一貫して感じるのはやはり「若さ」。
聴いていると彼らの学生生活が何となく思い浮かぶような気がして、自分まで学生に戻ったような懐かしくて清々しい気分になる。
初期の作品のなかで一番好きな作品だ。