お届け先を選択

ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ第24&29番

4.4 5つ星のうち4.4 14個の評価

仕様
価格
新品 中古品
CD, インポート, 1993/6/29 インポート
¥1,605
CD, 1993/12/1 1枚組
¥5,000

Fashion x レジャー タイムセール祭り開催中 5/14[火]23:59まで
期間限定で人気商品がお買い得。還元率アップのポイントアップキャンペーンも同時開催中。 今すぐチェック

曲目リスト

1 テレーゼ*ピアノ・ソナタ第24番嬰ヘ長調
2 ハンマークラビーア*ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調

商品の説明

メディア掲載レビューほか

初発売の2曲。グールド独特の様式観は,ここでも鋭い説得力をもつ。①の第1楽章主部は速度表示の倍の遅さ。彼自身「オーケストラの指揮者のようにアプローチした」という②では,拍節が守られ,繊細な旋律線の存在や最後のフーガの構築美を示唆する。
--
内容(「CDジャーナル」データベースより)

登録情報

  • 梱包サイズ ‏ : ‎ 14.09 x 12.63 x 1.37 cm; 80.32 g
  • メーカー ‏ : ‎ ソニー・ミュージックレコーズ
  • EAN ‏ : ‎ 4988009938523
  • レーベル ‏ : ‎ ソニー・ミュージックレコーズ
  • ASIN ‏ : ‎ B00005G8E3
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 1
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 14個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中4.4つ
5つのうち4.4つ
14グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

上位レビュー、対象国: 日本

2015年12月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
グールドのベートーヴェンはトンデモ演奏というイメージが強く、個人的には敬遠していたのですが、これは・・・凄い演奏です。

超難曲であり、同時に怪曲でもある第29番「ハンマークラヴィーア」ですが、長い間、私には良さが分かりませんでした。他の後期ソナタは好きな曲ばかりなのですが。理由は自分でもよく分からないのですが、おそらく作品のスケールがあまりにも大きすぎて、なかなか全体像が把握できなかったためだと思います。

そんな折に、某サイトでグールドのハンマークラヴィーアがスゴイという話を目にして、おそるおそるCDを手にとってみたのですが・・・いや、もう何というか、目からウロコ、です。探し求めていた答えをグールドに提示された気がしました。

特に衝撃的だったのは第四楽章のフーガです。この楽章は「Allegro risoluto」(速く、決然と)という速度記号がついており、現代のピアニストは「いかに速く、いかに正確に弾けるか」を競い合っているような印象を受けます。ポリーニ、エル=バシャ、岡田博美など。しかし、この楽章は異様に複雑なパッセージが多く、速く弾こうとするとボロが出やすいのです。

ところが、グールドはベートーヴェンの意図に反して遅めのテンポを採り、ゆったりと演奏していきます。速さは二の次で、いかに正確に、いかに対位法の面白さを伝えるか、それがグールドの狙いです。まるで、複雑に絡み合っている糸がスルスルと解きほぐれていくような、そんな印象を受けます。そのようにして、グールドによって再構築されたハンマークラヴィーアは、全く別の曲に聴こえます。個人的には、31番のフーガに匹敵する感銘を受けました。

放送用ライブということで音が悪いのが残念ですが、演奏の凄まじさはそれを補って余りあるほどです。「グールドのベートーヴェンはちょっと・・・」という人も、是非一度聴いてみて下さい。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年12月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
このCDにはピアノ・ソナタ第24番と第29番が収載されています.私は後者の第29番ハンマークラヴィーアOp.106について不完全ながら感想を書きます.

作品番号106が示すように,ハンマークラヴィーアはチェロ・ソナタ第5番Op.102-2の近隣です.両者とも作曲者の苦悩をテーマにして生まれました.グレンは本曲を,絶望的なほど非ピアノ的であり,ぞっとするほどの難曲だと言い,好きな曲ではないけれども,これは金字塔だから,「私たちはやるべき曲」と言ったそうです.そして,彼は言葉どおりに難曲をやりました.リスナーにも難曲です.

私はグレンがこの曲を好まない,その理由を想像します.彼は作曲者の意図を無視して自分なりに弾きますが,譜面に作曲者の私情がしつこく入り込んでいるハンマークラヴィーアのような曲は,その私情が邪魔になり,彼の手の動きを制限するからだと思います.グレンはここでも敢えてベートーヴェンを消し去り,自己流を貫こうとしている筈.私は長大な曲全体をこの紙面でコメントできません.第1楽章Allegroと第2楽章Scherzo.Assai vivaceについてのみレビューさせて下さい.

第1楽章Allegro
グレンのいう絶望的なほど非ピアノ的な典型が冒頭4小節にも見られます.聴けば分かりますが,スコアを見ればもっとはっきりします.跳ね上がり,やがて和音で下降するという,見るも奇怪な音型.ピアニスト泣かせの音型が二度も繰り返される.この類似音型をチェロ・ソナタ第5番Op.102-2冒頭にもあり,あそこでも2回繰り返しました.私はこのパターンの意味を既にレビュー(*)しています.参照して下さい.察するにベートーヴェンは苦悩から跳び跳ね,脱出しようと悪戦しています.アルフレート・ブレンデルはスコアどおりにフォルテッシモ効かせて緊迫感を聴者に伝えました.一方,わがグレンはフォルテッシモを無視しました.結果,鋭さがうすまり,やわらかく,優しげに跳び跳ねます.不治のロマンティストを自称するグレンにベートーヴェンののっけからの緊張ぶりは到底馴染めなかった.この楽章は飛びはね音を変奏してほとんど全章を埋めています.これをグレンのタッチで幾度も繰り返されるうちに心に躍動が生まれ,私は快感を覚えました.さすがグレンの腕の冴えです.

第2楽章Scherzo. Assai vivace
最初から跳び跳ねています.それが最後まで続きます.グレンの繰り出す快いリズムに皆,酔うでしょう.私はベートーヴェンを聴くときのガイド,Kinderman「Beethoven」には,ユーモラスだが,暗いパロディだとあります.意味深長な指摘です.私は後期のカルテットにこの種のパロディやら冷笑をしばしば聴きますが,作曲者にすれば,第1楽章の深刻をこの短い楽章で吹き飛ばし,次のアダージョ楽章に移る用意をしているのでしょう.ところで,この楽章の跳び跳ね音型は何とエロイカ交響曲のあの主題を変奏だと,と先の「Beethoven」にあり,私は驚きました.ベートーヴェンはここにエロイカを流用した! エロイカは聴力失調を克服して書き上げました.同様にハンマークラヴィーアは不滅の恋人に去られたショックから抜け出るために書きました.その一節にエロイカを潜り込ませるとは,ベートーヴェン氏一流のブラックユーモアです.皆さん,第46小節に,更には第145小節に注目して下さい.エロイカのテーマがもろに出てきます.ハンマークラヴィーアはエロイカのネガティブリフレイン,鏡像だよ,と,ベートーヴェン自ら言っています.

尻切れトンボですが,ここで急停止します.採点です.ロマンティスト,グレンによるロマンティックなハンマークラヴィーアを評価して星5です.

ベートーヴェン : チェロ・ソナタ第3番・第5番
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年4月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
このCDに興味を持たれた方はグールドに詳しい方だと思いますので、録音のことだけ書いておきます。24番はステレオ録音で、グールドの正規録音の中に入れても問題はない位良い音質です。29番はモノラル録音ですので音場も狭く、バックに軽くシーというノイズが鳴っていますが、聞きずらいものではなく聞いているうちにあまり気にならなくなります。私はグールドの大ファンで彼のCDの完全コレクションを目指しているのですが、このCDは今まで敬遠していました。深く反省しています。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年6月2日に日本でレビュー済み
このアルバムはグールド最高のベートーヴェンといってよいだろう。第29番のソナタ「ハンマークラヴィーア」は長大で重厚なことでは、最もテクニックと体力を必要とするソナタであるが、コンサートピアニストを引退し、録音アーティストとして専念していたグールドにとってこの曲は大変ではないかと思われたが、見事に弾ききっている。標準的なテンポに基づき、極端な解釈は斥け、オーソドックスな演奏を展開する。これが実に素晴らしい。特に第4楽章のフーガでは、力強さ、正確さではどのピアニストにも負けていない。鍵盤を叩きつけるような強靭なタッチは避けるはずのグールドであるが、創作力がよみがえるベートーヴェンを祝福するかのようなパワフルな演奏である。第24番「テレーゼ」も、愛嬌たっぷりな親しめる演奏である。極端なテンポ設定と解釈が物議を醸し出すグールドのベートーヴェンのソナタ解釈であるが、このアルバムの2作品こそ、グールドのベートーヴェン演奏の極美であると感じた。グールドファン必聴のアルバムである。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年7月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 ハンマークラヴィ―ア、結局グールドは、納得する演奏が出来なかったのですね。彼自身が疑問符を付けているのですから、何を言っても詮方なしでしょう。尤も聴き手がどう受けるか、の自由は幾らでもあり得ますけれど。
 彼のピアノがそぐわないのか、或いは独自の緩やかなテンポが、世界を拓くどころか、一方的に閉ざしてしまった、ということか、要するに意味の通じないモノローグに終わってしまった、そういう演奏です。1楽章が先ずそうです。音を丁寧に紡いではいますが、織り上がってはいません。2楽章は単なる繋ぎでしかないし、3楽章も少しも訴えて来ません。彼は頻りに歌うのですが、ピアノは少しも謳っていないのです。4楽章がまぁどうにかという域で、これのみでしたら納得出来ないこともないのですが。
 もう一つのテレーゼは、素敵な小品に仕上がっています。
2015年9月13日に日本でレビュー済み
既存の演奏スタイルを踏襲することを拒否し、独自の演奏スタイルで曲自体を大きく変貌させるグレン・グールド。
ここではベートーヴェンのピアノ・ソナタの24番と29番が聴けるわけだが、まあ恐れ入りました。
特には29番ってこんなに美しい曲だったのかと衝撃を受けるほど。
持っている音楽の純度の高い核心部分を上手く伝えているってことかなあ。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年11月6日に日本でレビュー済み
1993年6月リリース。実はグールドのハンマークラヴィアはもう一枚存在する。1967年のブロードキャスト・リサイタル盤と呼ばれるものでモーツアルトのファンタジアK396とカップリングされ、実は日本のDENONが制作し、CD-617という名前で1989年にモノラルでMusic And Arts Programs Of Americaという会社から出ていた。グールド・マニアの中ではそのレア度もあってそちらの方が高く評価されているようだ。
何しろ『テレーゼ』より絶対『ハンマークラヴィア』である。ゴルドベルグ変奏曲の次に録音したのがベートーベンの後期ソナタ3曲であったことでもわかるように、グールドのベートーベン後期ソナタへの入れ込み方は半端ではない。ゆっくりめに弾くその演奏はベートーベン後期ソナタ・フリーク(というのがおそらくは存在する(●^o^●))には必聴である。こういうグールドにたまらない魅力を感じる。いかにもグールド、である。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート

他の国からのトップレビュー

すべてのレビューを日本語に翻訳
RALPH SCHAUSS
5つ星のうち4.0 great music
2021年2月25日にドイツでレビュー済み
Amazonで購入
great ,a bit technical may be
Ed Enns
5つ星のうち5.0 A real classic!
2011年3月20日にカナダでレビュー済み
Amazonで購入
For keyboard music composed by Bach and Beethoven my favorite pianist to play it is Glenn Gould. This album is a pinnacle.
Paul C
5つ星のうち5.0 but if you like him, these are great
2015年9月9日にアメリカ合衆国でレビュー済み
Amazonで購入
Glenn Gould is controversial, but if you like him, these are great.
Dennis M. Forsythe
5つ星のうち5.0 Glenn Gould
2008年4月19日にアメリカ合衆国でレビュー済み
Amazonで購入
As always the Glenn Gould CD of the 2 Beethoven Piano Sonatas was flawless and beautiful
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート