わが青春に悔なし [VHS]
¥2,200 ¥2,200 税込
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商品の説明
Amazonより
1黒澤明、戦後初の単独監督作品。満州事変以後、軍国主義をひた走る日本では思想統一政策がなされ、自由主義思想や左翼思想のもち主は弾圧されていった。そんななか、京都の八木原教授(大河内傳次郎)の娘・幸江(原節子)は左翼運動家の野毛と結婚するが、やがて野毛はスパイとして逮捕され、獄死してしまう…。
戦前の自由主義者・瀧川教授をめぐる「京大事件」にヒントを得て製作された、戦後大流行した民主主義推進映画の1本だが、黒澤はむしろ若者たちの愛の悲劇に焦点を当て、そのロマンティシズムの中から、決して体制に屈しない者の強さを巧まずして描出している。黒澤自身、戦時中は国内情報局のさまざまな検閲の理不尽さに憤り続けてきた者のひとりであった。(的田也寸志)
レビュー
製作: 松崎啓次
監督: 黒澤明
脚本: 久板栄二郎
撮影: 中井朝一
音楽: 服部正
出演: 原節子/藤田進/大河内傳次郎/杉村春子/三好栄子/河野秋武/高堂国典/志村喬
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
登録情報
- 梱包サイズ : 18.6 x 10.64 x 2.85 cm; 173.88 g
- 監督 : 黒澤明
- 発売日 : 1996/11/1
- 出演 : 原節子
- 販売元 : 東宝
- ASIN : B00005GDY2
- ディスク枚数 : 1
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2024年2月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
信念とは?正しいと思っても人を殺せる立場の役人がいるといこと。
2023年5月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルからして、黒澤明監督には珍しい「ラブロマンス」な内容かと思いきや、
やっぱりテッパンの「ヒューマンドラマ」。
日本の過去の大きな戦争は、最初はまだ「反戦・平和主義」を訴える事が許されたが、
戦いが泥沼化してゆくにつれ「欲しがりません、勝つまでは」「一億総玉砕」と一本化
され「反戦・平和主義」の者は「非国民」とされる。
映画の冒頭の前書きにあった通り、この作品が何処まで本当にあった
話かは不明だか、終戦後は「やはり反戦・平和主義は正しかった」と
して終わる…
戦後に全て「反戦・平和主義」となり「非暴力」「無抵抗」「話合いで解決」
という時代になった。
だが、戦後50年と経ってから、この「戦後民主主義」は間違っていたという
ムーブメントが広がり、戦前・戦時中の日本の考えは全て間違っていたと言うのは
誤りだ、と主張する者が出始めた。
つまり「戦争は、やむおえない選択肢として有りうる」「暴力を持って物事を
解決しても良い」という見解が広まった…
私は、その議論に参加する気は無い。
このレビューを書いているのが2023年5月時点で、もしそれから日本が
再び戦争を行うのなら、その戦争が終わってから、また50年経った後、
この映画を見直して、考えて下さい…
私からは、そういう言葉しか見つからない………
やっぱりテッパンの「ヒューマンドラマ」。
日本の過去の大きな戦争は、最初はまだ「反戦・平和主義」を訴える事が許されたが、
戦いが泥沼化してゆくにつれ「欲しがりません、勝つまでは」「一億総玉砕」と一本化
され「反戦・平和主義」の者は「非国民」とされる。
映画の冒頭の前書きにあった通り、この作品が何処まで本当にあった
話かは不明だか、終戦後は「やはり反戦・平和主義は正しかった」と
して終わる…
戦後に全て「反戦・平和主義」となり「非暴力」「無抵抗」「話合いで解決」
という時代になった。
だが、戦後50年と経ってから、この「戦後民主主義」は間違っていたという
ムーブメントが広がり、戦前・戦時中の日本の考えは全て間違っていたと言うのは
誤りだ、と主張する者が出始めた。
つまり「戦争は、やむおえない選択肢として有りうる」「暴力を持って物事を
解決しても良い」という見解が広まった…
私は、その議論に参加する気は無い。
このレビューを書いているのが2023年5月時点で、もしそれから日本が
再び戦争を行うのなら、その戦争が終わってから、また50年経った後、
この映画を見直して、考えて下さい…
私からは、そういう言葉しか見つからない………
2022年2月21日に日本でレビュー済み
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あざとい演出、オーバーな演技、ひとりよがりな進行、戦前の思想弾圧と日本の農村的同調圧力をひたすら批判するための戦後自由主義思想プロパガンダ映画。時代背景を知るための歴史的資料としての価値はあるのかもしれないが、鑑賞の対象としては見るに堪えない。
2020年4月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この映画をどう捉えていいのか、大変悩んであれこれ調べたら色々すごいことがわかってきた。
まず原節子。1920年生れ。17歳で「新しき土」という日独合作映画に出ている。これはヒットラーも見ていたという「国策映画」である。ポスターの紹介文「満一ケ年の日子と七十万円の巨額を投じた日本で最初の世界的大名画」。原節子はシベリア鉄道に乗ってドイツまで行っている。ドイツで歓迎を受けた後アメリカに渡って帰国。貧乏で女学校を2年生で中退。原節子の出演映画で初めに紹介される本作「我が青春に悔いなし」の時は26歳、54作目となる。広末涼子は歌手デビューが17歳の国民的アイドルだが、比べて、どうだ。戦前の日本と日本の映画界ってなんだ?原節子の異次元の存在感はこのキャアリアから来ているのか。
次に脚本。黒澤の共同執筆ではない。久板栄二郎という脚本家は1898年生まれ。プロレタリア演劇運動に参加、戯曲も書く。その1935年の作品「断層」に岸田国士が次のような批評を書いている。 「マルクス主義の作品と聞いただけで、実は今まで、おほかた敬遠してゐたといふことは、嘗て君にも告白した通りであります。が、それは決して、一人の作家がある思想、ある主義を奉じてゐるから、その作品が面白くないといふことにはなりません。彼が文学的行動を取るに際して、自己批判の名にかくれて、全人格の赤裸々な表現を憚る卑怯さ、政治的なる口実の下に、修正され、装飾され、従つて、他所行きになつた自分自身の厚かましい押売り、さういふものが、作品を通じて、われわれのモラルではなく寧ろ神経を、趣味といふよりは寧ろ感覚そのものを絶えず焦ら立たせるからです。」 これは主人持ちの文学を批判した言葉であるが、この「我青春に悔いなし」の主人はGHQと敗戦直後の日本と言える。
そして黒澤。この作品は戦後の第2作でその前が「虎の尾を踏む男達」この後が「素晴らしき日曜日」である。弁慶の勧進帳と貧しい恋人たちというほとんど正反対の内容だが、絵はどちらもしっかり黒澤している。この「我が青春に悔いなし」で黒澤らしいのは杉村春子と原節子の農作業の熱量で、あの画力には目が離せない。映画的な試みの画面はいくつか見られるが、とりあえず技術を使ってみました、という感じで心こもっていない。いったい、黒澤はこのテーマに納得していたのか。敗戦前の国策映画「いちばん美しく」の献身というテーマは納得して撮っていたと思う。主演女優と結婚までしている。それに反して、この瀧川事件をベースに、戦前、戦後を通して個人の自由の解放と女性の自立と生きがいを表現した(とでもまとめるしかない)本作に納得していたのか。そのチグハグさに、その時の時代思潮はなんでも取り込む原節子という怪物をヒロインに据えたこの映画はなんなのか、まったく困惑してしまう。
余談だが、原節子の相手の地下活動家藤田進(このひと黒澤デビュー作の姿三四郎じゃないか)のモデルとなった実際の人物、尾崎秀実というのがすごい。「日本の評論家・ジャーナリスト・共産主義者、ソビエト連邦のスパイ。朝日新聞社記者、内閣嘱託、満鉄調査部嘱託職員を務める。近衛文麿政権のブレーンとして、政界・言論界に重要な地位を占め、軍部とも独自の関係を持ち、日中戦争(支那事変)から太平洋戦争(大東亜戦争)開戦直前まで政治の最上層部・中枢と接触し国政に影響を与えた。」この人は実の兄の妻を奪って妻にし、活動中に知り合ったアグネス・スメドレーとも情交を重ねていた、とある。1944年に死刑になっている。この人物を黒澤と成瀬の共同監督で作ってくれたら面白かったに違いない。
まず原節子。1920年生れ。17歳で「新しき土」という日独合作映画に出ている。これはヒットラーも見ていたという「国策映画」である。ポスターの紹介文「満一ケ年の日子と七十万円の巨額を投じた日本で最初の世界的大名画」。原節子はシベリア鉄道に乗ってドイツまで行っている。ドイツで歓迎を受けた後アメリカに渡って帰国。貧乏で女学校を2年生で中退。原節子の出演映画で初めに紹介される本作「我が青春に悔いなし」の時は26歳、54作目となる。広末涼子は歌手デビューが17歳の国民的アイドルだが、比べて、どうだ。戦前の日本と日本の映画界ってなんだ?原節子の異次元の存在感はこのキャアリアから来ているのか。
次に脚本。黒澤の共同執筆ではない。久板栄二郎という脚本家は1898年生まれ。プロレタリア演劇運動に参加、戯曲も書く。その1935年の作品「断層」に岸田国士が次のような批評を書いている。 「マルクス主義の作品と聞いただけで、実は今まで、おほかた敬遠してゐたといふことは、嘗て君にも告白した通りであります。が、それは決して、一人の作家がある思想、ある主義を奉じてゐるから、その作品が面白くないといふことにはなりません。彼が文学的行動を取るに際して、自己批判の名にかくれて、全人格の赤裸々な表現を憚る卑怯さ、政治的なる口実の下に、修正され、装飾され、従つて、他所行きになつた自分自身の厚かましい押売り、さういふものが、作品を通じて、われわれのモラルではなく寧ろ神経を、趣味といふよりは寧ろ感覚そのものを絶えず焦ら立たせるからです。」 これは主人持ちの文学を批判した言葉であるが、この「我青春に悔いなし」の主人はGHQと敗戦直後の日本と言える。
そして黒澤。この作品は戦後の第2作でその前が「虎の尾を踏む男達」この後が「素晴らしき日曜日」である。弁慶の勧進帳と貧しい恋人たちというほとんど正反対の内容だが、絵はどちらもしっかり黒澤している。この「我が青春に悔いなし」で黒澤らしいのは杉村春子と原節子の農作業の熱量で、あの画力には目が離せない。映画的な試みの画面はいくつか見られるが、とりあえず技術を使ってみました、という感じで心こもっていない。いったい、黒澤はこのテーマに納得していたのか。敗戦前の国策映画「いちばん美しく」の献身というテーマは納得して撮っていたと思う。主演女優と結婚までしている。それに反して、この瀧川事件をベースに、戦前、戦後を通して個人の自由の解放と女性の自立と生きがいを表現した(とでもまとめるしかない)本作に納得していたのか。そのチグハグさに、その時の時代思潮はなんでも取り込む原節子という怪物をヒロインに据えたこの映画はなんなのか、まったく困惑してしまう。
余談だが、原節子の相手の地下活動家藤田進(このひと黒澤デビュー作の姿三四郎じゃないか)のモデルとなった実際の人物、尾崎秀実というのがすごい。「日本の評論家・ジャーナリスト・共産主義者、ソビエト連邦のスパイ。朝日新聞社記者、内閣嘱託、満鉄調査部嘱託職員を務める。近衛文麿政権のブレーンとして、政界・言論界に重要な地位を占め、軍部とも独自の関係を持ち、日中戦争(支那事変)から太平洋戦争(大東亜戦争)開戦直前まで政治の最上層部・中枢と接触し国政に影響を与えた。」この人は実の兄の妻を奪って妻にし、活動中に知り合ったアグネス・スメドレーとも情交を重ねていた、とある。1944年に死刑になっている。この人物を黒澤と成瀬の共同監督で作ってくれたら面白かったに違いない。
2022年1月15日に日本でレビュー済み
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この映画は某キネマベストにあり、まだ見てい
なかった映画もあったとサブスク・プレミアム
の企画にあるかさがして、鑑賞できました。
昨今のサブスクのお陰でずいぶん多くの映画を
見ることが出来、嬉しく思っているところです。
原節子さんものはやはり小津監督作品から見て
行きましたが、ここで古いものからあたるとー
デビュー2年目ーこの時、原さん16歳。
『河内山宗俊』(山中貞雄 監督、1936年)も
見ました。~この間ずいぶん出演あり
この映画『わが青春に悔なし』は(黒澤明 監督、
1946年)110分上映は、一般にはこれから
まだまだ知られる原節子映画の先駆けに位置す
る映画でしょうか。。
『安城家の舞踏会』(吉村公三郎 監督、1947年)
がありますし、『お嬢さん乾杯』(木下惠介 監督
、1949年)『青い山脈』(今井正 監督、1949年)
これからが、よく知られる小津作品ー
『麦秋』(小津安二郎 監督、1951年)に始まる
6本。『めし』(成瀬巳喜男 監督、1951年)に
始まる2本等、、これらをみな見ましたが、原さん
はよい監督、作品にも恵まれられました。
どれもみな、のけるものなくよかったことでした。
やぁしかし、原節子映画はよく見たつもりでいま
したが。。
さて、今回のこの映画の内容。
この映画には驚かされました。最初頃の京大大学生
仲間との山・丘のぼりのステップの軽やかさ。
これまでの原さんには見なかった、活発「強い性格」。
しかし、この映画は後半に驚きの環境になります。
「私は大丈夫」「私は負けない」。。~姿的に?もこれ
ほどに究極はおそらくないのではないのでしょうか。
「わが青春に悔なし」はこんなにも重みのある言葉
だったのですね。
なかった映画もあったとサブスク・プレミアム
の企画にあるかさがして、鑑賞できました。
昨今のサブスクのお陰でずいぶん多くの映画を
見ることが出来、嬉しく思っているところです。
原節子さんものはやはり小津監督作品から見て
行きましたが、ここで古いものからあたるとー
デビュー2年目ーこの時、原さん16歳。
『河内山宗俊』(山中貞雄 監督、1936年)も
見ました。~この間ずいぶん出演あり
この映画『わが青春に悔なし』は(黒澤明 監督、
1946年)110分上映は、一般にはこれから
まだまだ知られる原節子映画の先駆けに位置す
る映画でしょうか。。
『安城家の舞踏会』(吉村公三郎 監督、1947年)
がありますし、『お嬢さん乾杯』(木下惠介 監督
、1949年)『青い山脈』(今井正 監督、1949年)
これからが、よく知られる小津作品ー
『麦秋』(小津安二郎 監督、1951年)に始まる
6本。『めし』(成瀬巳喜男 監督、1951年)に
始まる2本等、、これらをみな見ましたが、原さん
はよい監督、作品にも恵まれられました。
どれもみな、のけるものなくよかったことでした。
やぁしかし、原節子映画はよく見たつもりでいま
したが。。
さて、今回のこの映画の内容。
この映画には驚かされました。最初頃の京大大学生
仲間との山・丘のぼりのステップの軽やかさ。
これまでの原さんには見なかった、活発「強い性格」。
しかし、この映画は後半に驚きの環境になります。
「私は大丈夫」「私は負けない」。。~姿的に?もこれ
ほどに究極はおそらくないのではないのでしょうか。
「わが青春に悔なし」はこんなにも重みのある言葉
だったのですね。
2022年8月17日に日本でレビュー済み
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冒頭のタイトルは作品を否定してるのではありません。
全く逆。
では、何が言いたいかというと、これは完全に原節子の作品と言いたい。
GHQの監視下で「作らされた」というような稚拙なレビューが散見されるけど、全く鈍い感性だ事。
そんな目で映画を観て何が楽しいのかしら?
というか、この作品の意味が分からないようでは映画を観る資格すら無いと言いきります。
制作陣、キャスト共にやっと自由を満喫出来るという開放感がこの作品には満ちあふれている。
偏狭な国家体制であったが故に、クリエーターとして今までやりたかったことが出来ずに、やっと出来るいう喜びはこの上ないものだったのでしょう。
故に、この作品は黒澤映画にしては腰が据わっていない印象があります。
あの黒澤ですら、開放感に飲まれ上ずったような感がある。
対して、原節子の演技たるやもの凄さを感じる。これは彼女のベスト作品なんじゃないでしょうか?
話の内容は戦前にあった京大に対する思想弾圧事件の滝川事件と戦中のスパイ事件であるゾルゲ事件を組み合わせたフィクションだが、現実にあったかのように錯覚させられます。
率直に言って思想性は薄いし、その表現の仕方も稚拙なものを感じる。
それはそうでしょう。
だって、前年まで「自由」というものを全く知らない、体験したことの無い人達による作品なのだから。
そんな事はさておき、原節子が凄すぎる!
前半は、本人はまり役の典型的なお嬢様。
日本人とは思えないそのルックスに、当時の殿方達は憧憬を抱いたことでしょう。
メイクや髪型も風と共に去りぬでスカーレットオハラを演じたヴィヴィアン・リーを彷彿とさせます。
更に女性視点から気になったのは、服装の開放感。
豊満な体型を隠すことなくメリハリのはっきりした衣装。
しかしながら当時の物資不足がはっきりと分かる点がありました。
下着です。
多分ノーブラか、型のしっかりとしていないものを着用していたようで、バストラインが下がり気味で、バストトップのポッチさえ見えてしまっていたのが気になりました。
原節子は京大の言論弾圧事件の闘士で後にスパイとして処刑された男の「情婦」という役割。
取り調べで志村喬演じる特高警察に引っ叩かれるシーンすらあり、これには驚愕しました。
前半のバッチリメイクが決まった美しい姿から、獄中に於いてまるで別人の様にやつれていく様は、他のどの作品でも垣間見ることは出来ません。
しかしながら彼女を待ち受ける窮乏はそんなものでは無かった・・・。
先のシーン以上に凄惨な姿を演じる原節子が、まさしくこの作品の全てと言っていいでしょう。
黒澤作品であるが故に保存状態も良いですね。
もっともっと評価されていい作品です。
全く逆。
では、何が言いたいかというと、これは完全に原節子の作品と言いたい。
GHQの監視下で「作らされた」というような稚拙なレビューが散見されるけど、全く鈍い感性だ事。
そんな目で映画を観て何が楽しいのかしら?
というか、この作品の意味が分からないようでは映画を観る資格すら無いと言いきります。
制作陣、キャスト共にやっと自由を満喫出来るという開放感がこの作品には満ちあふれている。
偏狭な国家体制であったが故に、クリエーターとして今までやりたかったことが出来ずに、やっと出来るいう喜びはこの上ないものだったのでしょう。
故に、この作品は黒澤映画にしては腰が据わっていない印象があります。
あの黒澤ですら、開放感に飲まれ上ずったような感がある。
対して、原節子の演技たるやもの凄さを感じる。これは彼女のベスト作品なんじゃないでしょうか?
話の内容は戦前にあった京大に対する思想弾圧事件の滝川事件と戦中のスパイ事件であるゾルゲ事件を組み合わせたフィクションだが、現実にあったかのように錯覚させられます。
率直に言って思想性は薄いし、その表現の仕方も稚拙なものを感じる。
それはそうでしょう。
だって、前年まで「自由」というものを全く知らない、体験したことの無い人達による作品なのだから。
そんな事はさておき、原節子が凄すぎる!
前半は、本人はまり役の典型的なお嬢様。
日本人とは思えないそのルックスに、当時の殿方達は憧憬を抱いたことでしょう。
メイクや髪型も風と共に去りぬでスカーレットオハラを演じたヴィヴィアン・リーを彷彿とさせます。
更に女性視点から気になったのは、服装の開放感。
豊満な体型を隠すことなくメリハリのはっきりした衣装。
しかしながら当時の物資不足がはっきりと分かる点がありました。
下着です。
多分ノーブラか、型のしっかりとしていないものを着用していたようで、バストラインが下がり気味で、バストトップのポッチさえ見えてしまっていたのが気になりました。
原節子は京大の言論弾圧事件の闘士で後にスパイとして処刑された男の「情婦」という役割。
取り調べで志村喬演じる特高警察に引っ叩かれるシーンすらあり、これには驚愕しました。
前半のバッチリメイクが決まった美しい姿から、獄中に於いてまるで別人の様にやつれていく様は、他のどの作品でも垣間見ることは出来ません。
しかしながら彼女を待ち受ける窮乏はそんなものでは無かった・・・。
先のシーン以上に凄惨な姿を演じる原節子が、まさしくこの作品の全てと言っていいでしょう。
黒澤作品であるが故に保存状態も良いですね。
もっともっと評価されていい作品です。
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