(注意、ネタバレあり)
色即是空 空即是色。
そこかしこに死が溢れている、とても悲しい映画。
何故そんな所で、そんな事やってんだ??と滑稽に見えてしまうのは、モブ含め登場人物の殆どが、生きるのがヘタクソなヤツしか出て来ないからだ。
現世を上手く渡って行けない者というのは、後に主となる者との出会いの後に、『聖書』でも『コーラン』でもなく『葉隠』を手に取る。
彼は俗世とのズレを自覚していた。
唯一の親友が例えるように、陽が落ちてから静かに狩りを行う等、大人しく環境に順応してはいたものの、住処を追われ逆襲していく様は人里に現れた「熊」そのものだ。
「ゴーストドッグ、力と平等を」
「全て熟知、マイブラザー」
救われない展開に突き進んでいくようでも、彼の魂は『葉隠』によって救われる。
初見の頃は、大好きなフォレスト・ウィテカーが主演してるだけの低予算の殺し屋の話としてしか理解できなかったが、今では銃撃シーンすら要らない位、作品を愛してしまった…。
今なら主人公の着る『全て熟知』Tシャツを着ることができる(笑)
色即是空 空即是色。
彼のように『全て熟知』できてたら、
人生、もう少し楽になってたかもなぁ…。
ゴースト・ドッグ [DVD]
フォーマット | 色, ドルビー, ワイドスクリーン |
コントリビュータ | ジム・ジャームッシュ, フォレスト・ウィテカー |
言語 | 英語 |
稼働時間 | 1 時間 56 分 |
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商品の説明
レビュー
ニューヨークを舞台に、孤独な殺し屋ゴースト・ドッグとマフィアの闘いを描いたバイオレンス・アクション。主演は『ブローン・アウェイ』のフォレスト・ウィテカー。
-- 内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
製作・監督・脚本: ジム・ジャームッシュ
製作: リチャード・ゲイ
撮影: ロビー・ミューラー
出演・音楽: RZA
出演: フォレスト・ウィテカー/ジョン・トーメイ/クリフ・ゴーマン/ヘンリー・シルヴァ/イザーク・ド・バンコレ/トリシア・ヴェッセイ/ヴィクター・アーゴ/ジーン・ルフィーニ/リチャード・ボートナウ/カミール・ウィンブッシュ
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
登録情報
- アスペクト比 : 2.35:1
- 言語 : 英語
- 梱包サイズ : 18.03 x 13.76 x 1.48 cm; 83.16 g
- EAN : 4975769223785
- 監督 : ジム・ジャームッシュ
- メディア形式 : 色, ドルビー, ワイドスクリーン
- 時間 : 1 時間 56 分
- 発売日 : 2000/6/23
- 出演 : フォレスト・ウィテカー
- 字幕: : 日本語
- 言語 : 英語 (Dolby Digital 5.1)
- 販売元 : JVCエンタテインメント
- ASIN : B00005GRI7
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 185,474位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 14,352位外国のアクション映画
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年9月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
監督はギャングのドンパチを描きたかったわけでも、武士道ごっこを描きたかったわけでもないのだと思う。
たぶんロードムービーを作りたかったのだろうなという感じがする。
映像に常に柔らかい夕焼けのような光が満ちていて、牧歌的な雰囲気がある。
何段階かに分けて戦闘シーンがあるが、どの場面もシチュエーションに工夫があって、構成が上手いなあと思った。
ドーンと派手な見せ場があって、ラストに静かな見せ場がある。こういう映画、線香花火みたいで好きだなあ。
とか言ったあとで監督が誰か調べてみたらジム・ジャームッシュかよ!
びっくりした……。ロードムービーの大家じゃないか。
そら詩的なはずだわ。
たぶんロードムービーを作りたかったのだろうなという感じがする。
映像に常に柔らかい夕焼けのような光が満ちていて、牧歌的な雰囲気がある。
何段階かに分けて戦闘シーンがあるが、どの場面もシチュエーションに工夫があって、構成が上手いなあと思った。
ドーンと派手な見せ場があって、ラストに静かな見せ場がある。こういう映画、線香花火みたいで好きだなあ。
とか言ったあとで監督が誰か調べてみたらジム・ジャームッシュかよ!
びっくりした……。ロードムービーの大家じゃないか。
そら詩的なはずだわ。
2022年11月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とあるギャングが羅生門をリスペクトして人生変わった話。
この人が出ている作品は9割方肌に合わないのは何故だろう・・・。
映画の羅生門は見た事あるけど(これも肌に合わなかった記憶が)本はじっくり読んだ事無かったので読んでみようかなと思う。
この人が出ている作品は9割方肌に合わないのは何故だろう・・・。
映画の羅生門は見た事あるけど(これも肌に合わなかった記憶が)本はじっくり読んだ事無かったので読んでみようかなと思う。
2022年10月5日に日本でレビュー済み
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色んなものが緩くつながっているのを感じる映画でした。
東洋と西洋、犬と人と鳩、一見全て別々のようだが、フランス語のアイスクリーム売りと英語の殺し屋のように言葉が通じてなくても、意識が通じているように描かれているように感じた。名作。
東洋と西洋、犬と人と鳩、一見全て別々のようだが、フランス語のアイスクリーム売りと英語の殺し屋のように言葉が通じてなくても、意識が通じているように描かれているように感じた。名作。
2022年11月23日に日本でレビュー済み
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全ての要素が、今日ではなく、過去にめをむけている。
登場人物たちは、過去にあった価値観に基づいて生き、死んでいこうとしている。
中核におかれるのは日本の武士道思想だが、それがテーマというわけではない。
あくまで現代(制作年は20世紀末)アメリカ社会の底辺に生きる人々の閉塞感・空虚感を現している。
何が正義なのか? どこを目指して進めば良いのか? 何のために生きれば良いのか?
古いマフィアの掟や、本や、音楽の中に答えを探すが、現実には何の希望も見いだせず、無意味な殺人に終わる。
潔く死を選ぶと言えばきこえはいいが、その実、生きる気力をなくし、諦めて死を受け入れるしかなくなっているだけ。
荒廃した社会に生まれつき、幸せにめぐりあえなかった者の悲しい物語。
登場人物たちは、過去にあった価値観に基づいて生き、死んでいこうとしている。
中核におかれるのは日本の武士道思想だが、それがテーマというわけではない。
あくまで現代(制作年は20世紀末)アメリカ社会の底辺に生きる人々の閉塞感・空虚感を現している。
何が正義なのか? どこを目指して進めば良いのか? 何のために生きれば良いのか?
古いマフィアの掟や、本や、音楽の中に答えを探すが、現実には何の希望も見いだせず、無意味な殺人に終わる。
潔く死を選ぶと言えばきこえはいいが、その実、生きる気力をなくし、諦めて死を受け入れるしかなくなっているだけ。
荒廃した社会に生まれつき、幸せにめぐりあえなかった者の悲しい物語。
2022年10月1日に日本でレビュー済み
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懐かしい映像です、当時、日本人の武士道精神をモチーフにした作品、他には、デニーロのronin がありますが、忠誠心を掲げた赤穂浪士がモデルかもしれない。過大評価し過ぎですね。当時は違和感を覚えながら拝聴しましたが、今現在は、脚本、、演出、配役ともに評価に値する・・・と考える
2017年3月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ゴースト・ドッグ(フォレスト・ウィテカー)は集団に暴行を受けているところを、あるマフィア幹部に命を助けてもらい、以後、命の恩人に忠節を尽くす。暗殺の実力は凄腕だったが、ある事件で予定に入っていないマフィアの親分の娘がいたので、話はおかしくなり、ゴースト・ドッグ自身も窮地に陥ってしまいます。
ですが、ゴースト・ドッグは葉隠を暗唱しているので、このような事態にも動揺をしない。作中に葉隠の警句が多くでてくるが、ここに、ある箴言を引用をしてみます。
‘大雨の戒め’ということあり
にわか雨に出会い――
濡れまいと急ぎ走り出す
しかし軒下などを伝い
走ってもやはり身は濡れる
最初から濡れる心構えあらば――
濡れても苦にならず
これ 世の万事に通ずる心得なり
(作中より引用した)
当たり前だが、まだまだこのような心境には程遠い身ではありますが、これは私が一番好きな一節です。
殺伐とした作品ではなく、冗談もあります。そして、パーリーンという黒人の女の子とゴースト・ドッグのコミュニケーション・ツールが本だったりというところは、私は好きだったし、羨ましかった。最近は本を読む人はあまり見かけず、ミリオンセラーや自己啓発本は少しはいる。ちょっとしたインテリさんは、古典は読まない。やはり古典を読んでもらいたいと訴えたい。確かに古典作品がどうこうなんて、うるさいと思われるのは判ってはいるが、この映画の主旨には触れているので勘弁してもらいます。
名作ではないけれど、鬼才さが溢れた作品だ。全体的に渋い基調にまとまっています。
ですが、ゴースト・ドッグは葉隠を暗唱しているので、このような事態にも動揺をしない。作中に葉隠の警句が多くでてくるが、ここに、ある箴言を引用をしてみます。
‘大雨の戒め’ということあり
にわか雨に出会い――
濡れまいと急ぎ走り出す
しかし軒下などを伝い
走ってもやはり身は濡れる
最初から濡れる心構えあらば――
濡れても苦にならず
これ 世の万事に通ずる心得なり
(作中より引用した)
当たり前だが、まだまだこのような心境には程遠い身ではありますが、これは私が一番好きな一節です。
殺伐とした作品ではなく、冗談もあります。そして、パーリーンという黒人の女の子とゴースト・ドッグのコミュニケーション・ツールが本だったりというところは、私は好きだったし、羨ましかった。最近は本を読む人はあまり見かけず、ミリオンセラーや自己啓発本は少しはいる。ちょっとしたインテリさんは、古典は読まない。やはり古典を読んでもらいたいと訴えたい。確かに古典作品がどうこうなんて、うるさいと思われるのは判ってはいるが、この映画の主旨には触れているので勘弁してもらいます。
名作ではないけれど、鬼才さが溢れた作品だ。全体的に渋い基調にまとまっています。
2022年11月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
マフィアに命を狙われる一匹狼の殺し屋というありがちなストーリー。だが、殺し屋はサムライオタクのぬーぼーとしたキャラで、マフィアは全員老人(いつもTVでむかしのカートゥーンを見てる)。派手なアクションはない(ぬーぼーvs老人だから)。だがなんか残るものがあるな。