この作品を知る当時の人間にとって、
どのような印象であったか、
単にキワモノ映画扱いで通り過ぎたのか?
自分にとって
邦題タイトルのアタマに
【怪奇!…】とか【SF…】が付く映画は無条件で好奇心に誘われ、
例えそれが題名で煽るハッタリであったとしても、引っかかる自分をどこか許せてしまう。
丁度、この映画にも出て来るカーニバル遊園地での見せ物小屋のように、覗いてみたい衝動と抑えられない好奇心に負けた自分の責任なのだ。
子供の頃に連れて行ってもらった地元の動物園。
その隣には遊園地があり、学校の友だちは蛇女の的にボールを投げては当たると、けたたましい叫び声を上げるゲームに夢中になっていた一方で、
お金の掛かる遊園地には連れて行ってもらえない自分は、本物のヘビを爬虫類館でガラス越しに観察していた。
この映画に出てくるニシキヘビ、ボア、ブラック・マンバ、そしてキングコブラ等、
主な舞台である研究所で、全編を通して蛇達の姿を観ることができる為、ヘビが大挙に襲う他のパニックものとも違い、落ち着いた場面での鑑賞が出来る貴重な観察所と映画がなってくれるのだ。
中でも世界最大の毒蛇と呼ばれ、
鎌首を擡げ頚部を広げる威嚇姿勢には、被験対象者とはまるで違い、博士も敬仰し接するキングコブラの存在は、その名の通り王者の貫禄を見せ風格すら漂い、劇中別格扱いであり格別である。
ただならぬ想いで蛇を研究する博士は、助手に対しコブラの血清を注射し恐ろしい実験を(繰り返し)行う。
見せ物小屋で目にするヘビ人間(T変態)と
終盤ヘビへと変わり果てて行く(D変態)があり、惨い姿に変貌していく(した)様子が観る者に強いインパクト、衝撃を与える。
これらの当時の特殊効果は、現在のCG表現から受ける視覚的印象と違い、実物が観る者の脳に直接訴える肌感に生々しさを感じ受ける。
特に変形不完全体だった(T変)が流す涙と姿は何処かヘビというよりも、産卵中のウミガメと『フリークス(怪物團)』のラスト場面を彷彿とさせ憐れみを誘うだろう。
今回のBlu-rayジャケット表面にヘザー・メンジース嬢の絶品である悲鳴の表情は無いが(一旦落胆するも)、ケースを開ければ…其処にはしっかりと絶品ブックレットとして収まっております(安心して彼女の顔真似して下さい)。
『怪奇!〜』の古めかしい怪しさを持つタイトルの吸血人間スネークとは、狂った博士を指すものなのか⁉︎
今となっては子供時代の当時のテレビヒーロー「仮面ライダー」の〜【怪奇蜘蛛男】や【恐怖コブラ男】〜に結び付く親近感と云えるか何か、どこか子供心の郷愁を感じているのかも知れない…Sssssss〜
以前キングレコードから発売されたDVD盤を所有しているが、日本語音声をすっかり声優による吹き替えと勘違いしバタリアンズに騙された苦い過去とは、今回のスティングレイBlu-ray盤に収録されている日本語吹き替え音声でキレイにサヨナラ!
今夜から夢心地の、
気分はダーク・ベネディクト!
素晴らしい幻想を見れるかもしれないと
博士は言っていたよ
ベイビー
究極の姿はヘビーだよ🐍
メイビー
ーTHE ENDー
砂嵐…
電源OFFで!
もうないよ
〜Sssssss...