くるりのシングルの中で、いや全楽曲中でもかなり早めの(一番早いかもしれない)ビートのロックナンバー「青い空」。
「こんなことは言いたくないのさ」
そう連呼する岸田の天井破りのヴォーカルは怒気を帯びて疾走する。ベースとドラムはガチャガチャとしたリズムで暴れ回る。実はもっくんのドラムの音はあまり好みじゃないのだが(脱退後にファンになったからか)、この曲はドラムが好きだ。
楽曲中盤、夕暮れの匂いがする叙情的なメロディーがふっと現れる瞬間が特にたまらない。
カップリングはキャッチーな「サンデーモーニング」。
くるり史上最長10分超えの大作「ガロン」。ひねくれていながらシンプルな展開から、重いベースを軸にサイケデリックな海にトリップしていく。「ラブソング」でも見られたメッセージをポツリと投げ掛けるような歌詞も、初期くるりの特徴的な雰囲気がある。そして批評性が高い。
聴き終わったらお腹いっぱいだ。