もはや今、アルバム発売当時からは想像できない程、2人はメジャーになりました
やはり転換期はオリンピックテーマの「栄光の架橋」だと思いますが、それ以前のこの「ゆず一家」は「最もゆずらしいアルバム」だと思います。
北川悠仁の「少しダサいけど格好よくて優しい歌い方」や岩沢厚治の「高音がとにかく気持ち良い声」そして2人のハモリが見事としか言いようがありません。
コード進行を見れば分かるのですが、実は非常に単純な曲ばかりです、しかしながらメロディーの運び具合や、曲の雰囲気が本当に素晴らしい
この当時のゆずのイメージは「少し切なくて、だけど元気の出る曲」という感じで、2人の声がこれでもかと心に響いてきます。
今と比べると分かるのですが、北川悠仁の荒削りさや、10代の質より勢いといった、マイナスになりそうな部分が多々あるのですが、それら全てがプラスに働いています、因みに岩沢厚治は昔から今まで変わらず常に安定しています。
またアルバムを通しての曲の順番も文句の付けようがなく、最後の曲「境界線」は本当に癒されます、そして名曲「夏色」も収録されています。
これより以前の「ゆずの素」「ゆずマン」で作られた世界観がこのアルバムで一気に開花しています
ファンとして、ゆずに関して言えば、聴き込めば聴き込むほど余計な編曲は必要なく、2人の歌声とギターさえあればいいと感じます。
路上ライブ出身なので歌も上手いです、ライブでもあまりブレません。
この後しばらくして、多少ゆずの方向性が変わってきます、勿論それも素晴らしいのですが、やはり私はゆずの最高傑作には「ゆず一家」を自信を持って紹介したいと思います。
しかし、ゆずは曲をあまりにも量産し過ぎたと思います。それは本当に凄い事なのですが毎回シングルに3曲入れると流石の才能も枯渇すると感じました。