レス・マッキャンのライヴ盤で客演したのと同じ日に行われた本人名義のステージを収録。断っておくがマッキャン盤のようなヘンな遠慮は当然ない。当時未発表だったのが不思議な位にカークは無礼講で自由奔放で絶好調だ(映像も発売された筈)。ま、当時のカークはコンセプト志向真っ只中だったので何の変哲もないセットリストでは製作者ジョエル・ドーンのお気に召さなかったのかも知れない。しかしそれが反対にオーソドックスな初期カークを求める向きには正攻法寄りに聴こえると思っている。盟友ロン・バートンもここぞとばかりに張り切っているし。入手困難なパリのライヴ盤CD同様、一点の曇りもないカーク流エンターテイメントが記録されている。#5"Volunteered Slavery"のノンブレスがとてつもない事になっているぞ!
■ Rahsaan Roland Kirk (ts, manzello, stritch, cl, fl, nose-fl, siren)
Ron Burton (p) Henry "Pete" Pearson (b) Robert Shy (d) Joe "Habao" Texidor (per)
Recorded live at the Montreux Jazz Festival, June 24, 1972.