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60年代の後半に興ったウエスト・コースト・ロックの代表的な存在にして、70年代以降のロック・バンドに多大な影響を与えたバッファロー・スプリング・フィールドは、スティヴン・スティルス、リッチー・フューレル、ニール・ヤングという、アメリカのロック・ヒストリーに名を残す偉大なソングライター3人を擁した伝説のバンド。本作は、彼らの才能と豊かな音楽性がもっとも良い形で表現された作品だ。
カントリー、フォーク、ブルースといったアメリカン・ロックのルーツを正統的に受け継ぐ音楽性を基本にしながらも、ジャズ、ソウル、R&B、南米民族音楽、クラシックなどのファクターを巧みに取り入れたサウンドは、まさにタイムレスな刺激を聴く者に与えてくれる。20世紀前半の現代音楽にも通じる実験的なアレンジ・ワークをオーソドックスなバンド・アンサンブルに融合させるなど、前衛的な試みも随所に見られる本作は、発表当時はまったく理解されず、セールス的にも低迷したという。まさに、「早すぎた傑作」と言えるだろう。特に<1>(N・ヤング)、<9>(S・スティルス)は、永遠の名曲だ。(森 朋之)
メディア掲載レビューほか
1967年発表のセカンド・アルバム。3枚のアルバムを残しているが、このバンドからクロスビー・スティルス・ナッシュ・&ヤング、ロギンズ&メッシーナ、ポコが生まれた。ニール・ヤングの「ミスター・ソウル」 は、ドライブ感あるギターが印象的なハードなナンバー。早くもニール・ヤング個性が光るルーツ的アルバムと言える。 (C)RS