吉良さんが一人になってからのＺＡＢＡＤＡＫのアルバムの中で、この「音」が一番好きです。３曲目の「点灯夫」は星の王子さまを思い起こします。静かでしっとり重たい夜のイメージです。4曲目の「fatal flaw」は大人の哀愁漂う曲。ドラマにも使われた「無造作紳士」の哀愁に通ずるものがある･･･と勝手に思っています。私が個人的に好きなのは、「月のない空」です。これは、ＺＡＢＡＤＡＫの「桜」というアルバムの中の「百年の満月」という曲と、対になっている感じがするんですよ。これも勝手な思い込みですが･･･。この３曲が聴けるだけで、5つ星。私にとってはそんなアルバムです。

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mon ton son.

自己模倣とイメージチェンジ

2014年10月21日に日本でレビュー済み

当時のZABADAKファンの6割がたは
正直、上野洋子さんの脱退でこのバンドは
終わったと思ったのではないでしょうか
かくいう私もこの先どうなっていくんだろう
と不安でしょうがなかった

そんな中満を持してリリースされた本作は
のっけのギターの音から頭をガツンと
殴られたような壮快なカッティングで幕を
あけます。今までの布陣で出来なかった事や
自分ならではの裏のパーソナルな部分も含め
これから先もZABADAKとして生き残ろうとする
ミュージシャンとしての誠実さを感じます

曲調はともかくサウンドの変化は思いのほか
なく、そういう意味ではここから2,3作は
上野洋子さんの脱退が痛いなと思わされる局面
もあり、仕方のないことだけど隙間を感じます

白紙の状態で作品と向き合えばカラフルで
バラエティに富んでいて面白い内容だと思います

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深流

吉良さん、ありがとう

2016年7月28日に日本でレビュー済み

上野さんの脱退後、色々な方と組んだりボーカルを試して迷走していた時期のアルバムです

しかし、このアルバムの14の音で確信しました
その曲のラスト、ほんの数フレーズしか歌っていないのに圧倒的な存在感を持つ種ともこ

やはりザバダックの繊細な音にはこれまた繊細な声の吉良さんの声では声が埋もれてしまいメリハリがなくなってしまっていました

先日、吉良さんの訃報を聞いて一番に思い出したのがこのアルバムの過去の曲でした

もはや叶わない願いですが、上野洋子さんや種ともこさん、サイズのCHAKAさんや遊佐未森さんのように日本語の発音に力のある女性と組んだ曲を聞いてみたかったです

30年近く前、飛行夢を買ったあの日以来のファンでした、どうか安らかに

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