メディア掲載レビューほか
クールで乾燥した、だけど豊かな質感と微妙な陰影をそなえたリズムが多次元的に交錯し、あるいは拡散してつくりだされる空間。そして、そんな空間をとびきりレアな、生々しいギターが振動させる……。「音響がひとつのメッセージになっている」とは近田春夫のスーパーカー評だが、けだし名言だろう。そしてうたわれる言葉。まるで思わずポロリとこぼれてしまったような、あるいは祈りのような言葉がそのスペースにすべりだして共振する、滑空する。全編で多用されるリフは、聴く者のこころをこの空間の音と言葉のすき間へと誘い込む。魔法、あるいは麻薬。陳腐な言い回しだが、幻想的な世界。だけどこのマジックは、聴く者がこれまで見てきた現実の世界の色を塗り替える。もしくは何かのふたを開ける。なにより、この世界の、なんと切実なことか。よく言われるように、またタイトルからもうかがえるように、近未来的。だけどそれがノスタルジックに響くのも、だから当然なのだ。 (大越正実) --- 2000年12月号 -- 内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
前作『ジャンプ・アップ』から1年を経てリリースされた3rdアルバム。初のNYレコーディングを行ない、先行シングル「WHITE SURF style5.」に代表されるような過激かつトランシーなサウンドを炸裂させている。
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)