この作品は昔、市川崑、黒澤明、木下惠介、小林正樹の4人で共同脚本が作られが映画化されずに放置されていたのを作品化したものだ。
まあまず脚本の勝利というか、ストーリーがメチャ面白い。
世の中にこんないい加減でありながら正義感が強くて強い男がいたら、なんて頼もしくて痛快なんだろうって思わされる映画だな。
現実の政治の世界にこういう人が一人でもいたらもっと景気が良くなるんじゃないの(笑)
また屋敷や街の再現も結構なリアル感があるし、全体的な映像も重厚感がありグッド。
それに着物姿で歩く時の音、麩の開け閉めの音など、細部にまでこだわった音響も良いね。
役者も役所広司が素晴らしいのは当たり前として、ここでの浅野ゆう子の気の強い色気のある芸者がなんとも良いんだな。
当時、映画館にも足を運ばす、今頃レンタルで観ている身分で言うのもおこがましいが、この映画、続編が観たいと単純に思った。
でもこれだけの脚本ってなかなか書けないから無理か。