最初はこの演奏、あまりに音が古風で薄く、スタイリッシュで、ちょっと学究的な冷たさを感じないでもなかったのですが、聴き込むうちに、とてもスッキリと、素朴な曲の良さを歌い上げている演奏だと思えるようになってきました。1894年版の室内学的とも呼べるオケの良さが本当に良く出ています。
独唱もヴィブラートは控えめで、朴訥に歌っており、これもユニークですが、この曲本来の教会での演奏を彷彿とさせますね。
少年合唱団を含むこの合唱は、他には望めない程整っていて、欠点を見つけるのが難しい程。
私は、このカップリングよりも、フォーレ合唱曲集を合わせてくれた方が嬉しかったですが、そんなアルバムばかりでもつまらないので、いつもは聴けない今曲を聴けるのでこれはこれで良いと思います。