アルバムタイトルになっている125丁目とLenoxアヴェニューの交差点は、ハーレムのヘソともいえるにぎやかなスポット。ソウル・フードで有名なお店あり、老舗のジャズ・クラブあり、ハーレムで一番最初のStarbucksができ、近くにはクリントン元大統領がオフィスを開設し、と今も話題に事欠かない。Donald Byrdの 「Byrd And The 125th St. N.Y.C.」というファンキーなアルバムもあったので、実際に初めて訪れた時には感動した。
Scott-Heron 21歳の時のこのアルバムは、基本的にパーカッションだけを従えたポエトリー・リーディングだから、歌詞を聞き取れないと少々きついかもしれないが、社会を読み込んだその内容は非常に辛辣で思いっきり攻撃的。ラップの元祖と呼ばれている所以だ。今となってはPolitically Incorrectとされる部分もある。しかし、内在する思いを何とか言葉で表現するんだとの勢いは素晴らしく、パーカッションに煽られての怒涛のリーディングはスピリチュアルでさえある。