メジャーレーベルでの傑作「Merveilles」に負けず劣らない名盤。インディーズ作品とあって、荒削りで未完成な部分がありつつも、決してそれがマイナスとはならず、インディーズならではの何物にも代えがたいフレッシュでアングラな魅力に溢れていて、華やかなメジャー作品「Merveilles」と好みが分かれるところ。
クラシックの素養のあるメンバーが多いので、クラシックの要素も勿論あるけれど、このバンドの持ち味で個人的に最も良いと思うところは、90年代半ば当時のリアルタイムでの海外ロックシーンの潮流を受けて、ロックの様々なジャンルを取り入れてミクスチャーしながらも、高い音楽性と確かな実力を持つメンバーたちによって一貫した独自のスタイルと世界観が確立されているところだと思う。「Merveilles」と同様マニアックな音作りに凝りつつも、ロマンチックサイドがより強調されて、より音数の少ないシンプルな味わい深さがあり、こちらの方が通好みではないかと思う。「claire」などのメロウな曲は、ジャズの要素すら感じられて何とも粋で心地良い。
Gacktのボーカルは、今聴いても圧倒的な華と情感の力強さがあると、尽くづく思う。何よりも、新しい時代の最先端の空気を敏感に読みとり巧みに織り込んでいく能力こそが、彼の最大の強みではないかと思う。MALICE MIZERでの「Voyage」と「Merveilles」の2枚のアルバムでは、この能力が十二分に発揮されているように思う。当時すでに爛熟を極めた飽和状態で最後の光芒を見せていたロックブーム・バンドブーム衰退末期の中にあってもなお、新しい時代の幕開けを告げる衝撃を含んだフロントマンとしての胆力はさすがのひと言。
ただ、どちらかというとややポップス路線傾向のGacktと、生粋のロック気質を持った4人のメンバーとの間に方向性の異なるかすかな違和感を感じるのもまた否めない。かつてロックブーム・バンドブーム絶頂期の頃は、一部のコアなロックマニアの間では「インディーズこそロックの真髄」「メジャーに行ってしまったら、そのバンドはもう終わり」という価値観が存在していた。メジャーに移行してからのMALICE MIZERは、 傑作「Merveilles」ただ1枚を残して、速やかにメジャーから撤退して行ったが、MALICE MIZERが最も MALICE MIZERらしかったともいえるインディーズ時代の5人の幸福なマリアージュの軌跡がここにある。
リリース当時数々の記録を打ち立てた、日本のインディーズ・ロック史を飾る鮮烈な歴史的名盤。
Voyage
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曲目リスト
1 | 闇の彼方へ |
2 | Transylvania |
3 | 追憶の破片 |
4 | Premieramour |
5 | 偽りのmusette |
6 | N.P.S.N.G.S |
7 | Claire~月の調べ~ |
8 | Madrigal |
9 | 死の舞踏 |
10 | 前兆 |
商品の説明
Gackt在籍時のマリス・ミゼルのアルバム。ヘヴィーなナンバーからポップなナンバーまで、どれもが彼ら独特の音楽性の上に展開されている。
登録情報
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 製品サイズ : 12.7 x 14.61 x 1.27 cm; 108.86 g
- メーカー : Midi:Nette
- EAN : 4528088000034
- レーベル : Midi:Nette
- ASIN : B00005IGH0
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 116,107位ミュージック (ミュージックの売れ筋ランキングを見る)
- - 39,210位J-POP (ミュージック)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年10月23日に日本でレビュー済み
2019年10月24日に日本でレビュー済み
名作名盤です、当時、初回盤や通常盤を買いましたが、今は売ってないみたいですね、クラシックよりの曲で全曲良い感じです、明るい感じなのに悲しいプレミエラムール、何年後かに出たシングル虚無の中での遊戯につながる追憶の破片、Madrigalの間奏にトルコ行進曲がつかわれたり、遊び心(真面目に良い感じですが)満載、オンリーワンの名盤アルバムmerveillesも良いですが、こちらのVoyageもカナリおすすめです
2004年7月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
全ての曲に「これがマリスだ」という共通したものがあり、アルバムとしてとてもよくまとまっています。暗く重いメロディーを持つ曲もあれば、ポップでありつつマリスらしい曲もあってバランスがいいのです。
Voyage以降の作品も同じ事が言えますが、曲が耳にすっと入っていきます。思わず口ずさみたくなるものが豊富です。
インディーズの頃の作品ですが完成度は非常に高いです。
買って損はしないはず。
Voyage以降の作品も同じ事が言えますが、曲が耳にすっと入っていきます。思わず口ずさみたくなるものが豊富です。
インディーズの頃の作品ですが完成度は非常に高いです。
買って損はしないはず。
2018年2月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
メルヴェイユのほうはメジャーということもあって完成度が高く
今聞いても古さを感じないが、こちらはあの時代の空気というか、
音の感じが少しばかり古さを感じさせる。
今聞いても古さを感じないが、こちらはあの時代の空気というか、
音の感じが少しばかり古さを感じさせる。
2011年3月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『merveilles』を先に買い、それからこのCDを購入。音楽的に詳しいことは
わからないが、ポップというか、ダークというか、バロックというか、それら
を全て含めて「MALICE MIZER」といった感じのアルバム。『merveilles』の洗
練された印象とは異なるが、まだ試行錯誤しているような、好き勝手(自由気
まま)しているような、良い雰囲気が作品全体を漂っている。
気に入った曲は、「追憶の破片」、「Premier Amour」、「Madrigal」、「死の
舞踏」、「〜前兆〜」。追憶とMadrigalはこの前カラオケで歌いました(笑)。
なんかMALICEの曲ってカラオケだと音が映えないというか、演奏がかなり弱い
んで歌うとき困るんだけどね。まあそれは置いといて、ここに並べた曲だけで
もそれぞれが全く異なる雰囲気を持った曲なので、改めてバラエティに富んだ
アルバムだなと感じる。意外と気に入ったのはピアノ曲である〜前兆〜で、素
人ながらものすごく綺麗だと感じた。途中で一瞬止まるが、その前後に美しさ
を感じる。このような曲もMALICEの魅力の一つなのかなと思う。
残念だった点は、音質が良くないこと。『merveilles』のレビューでも書いた
が、この『Voyage〜sans retour〜』はさらに音に迫力や締りがない。当時の
技術の問題なのか資金がなかったのかはわからないが、私のノートPCでそのま
ま再生しても音が遠くで鳴っているような印象になるため、こちらも『mervei
lles』同様サウンドシステムの設定をいじることによって臨場感もたせて聴い
ている。リマスター版とか出ないかな…出ないでしょうね。
現代のCDと比べると明らかに音質が劣るのでその点を考慮して☆4つで。ただ、
バラエティに富んだ1枚となっており、素晴らしいアルバムであることは間違
いない。今のGacktには出せなくなった声も存分に聴けるので、Gacktファンに
もオススメです。
わからないが、ポップというか、ダークというか、バロックというか、それら
を全て含めて「MALICE MIZER」といった感じのアルバム。『merveilles』の洗
練された印象とは異なるが、まだ試行錯誤しているような、好き勝手(自由気
まま)しているような、良い雰囲気が作品全体を漂っている。
気に入った曲は、「追憶の破片」、「Premier Amour」、「Madrigal」、「死の
舞踏」、「〜前兆〜」。追憶とMadrigalはこの前カラオケで歌いました(笑)。
なんかMALICEの曲ってカラオケだと音が映えないというか、演奏がかなり弱い
んで歌うとき困るんだけどね。まあそれは置いといて、ここに並べた曲だけで
もそれぞれが全く異なる雰囲気を持った曲なので、改めてバラエティに富んだ
アルバムだなと感じる。意外と気に入ったのはピアノ曲である〜前兆〜で、素
人ながらものすごく綺麗だと感じた。途中で一瞬止まるが、その前後に美しさ
を感じる。このような曲もMALICEの魅力の一つなのかなと思う。
残念だった点は、音質が良くないこと。『merveilles』のレビューでも書いた
が、この『Voyage〜sans retour〜』はさらに音に迫力や締りがない。当時の
技術の問題なのか資金がなかったのかはわからないが、私のノートPCでそのま
ま再生しても音が遠くで鳴っているような印象になるため、こちらも『mervei
lles』同様サウンドシステムの設定をいじることによって臨場感もたせて聴い
ている。リマスター版とか出ないかな…出ないでしょうね。
現代のCDと比べると明らかに音質が劣るのでその点を考慮して☆4つで。ただ、
バラエティに富んだ1枚となっており、素晴らしいアルバムであることは間違
いない。今のGacktには出せなくなった声も存分に聴けるので、Gacktファンに
もオススメです。
2014年4月26日に日本でレビュー済み
新voを加えてのフルアルバム。
完成度の高い楽曲、圧倒的な世界観は同年代のバンドの中でも突出していた。
眠れぬ夜にClaireを。
完成度の高い楽曲、圧倒的な世界観は同年代のバンドの中でも突出していた。
眠れぬ夜にClaireを。
2009年4月5日に日本でレビュー済み
Gacktが在籍して初めてのアルバム。 とにかく初々しい!爽やかでいて妖艶で。宝塚の要素がある感じ。それぞれのメンバーは初めからがっちり決まっている。これが初とは思えないぐらい、名曲揃い。クラシカルシンフォニー、イタリアンホラー、わかりにくさ、とかってマナさんはコンセプトを立てていたみたいだけど、『プルミエラムール』『マドリガル』『クレール』は聴いていてとても幸せな気持ちになる。Gacktさんの歌声、歌詞も神のようにすばらしいがマナさん、コウジさんの作曲能力は本当に、鬼才です。カミさん、ユウキさんの個性も相まって、マリスは独特の世界観を醸し出している。 最初にドラキュラのようなダークな世界から、最後に『死の舞踏』でシンデレラの話ような雰囲気の曲、Gacktさんのピアノで幕を閉じる… 最初から最後まできっちりマリスを堪能できる、一生もののアルバム。『永遠の旅をあなたと共に』。
2006年8月10日に日本でレビュー済み
美しい歌メロ、耽美的・幻想的な詩世界、ギターシンセを多用したサウンド、ロックとクラシックが優雅に融合し、そこにフレンチポップやシャンソンなどの要素も加わってバラエティ豊かな内容となっている。ヨーロッパの貴族が午後に散歩しているような明るい雰囲気から、暗く頽廃的、エロティックな曲まで様々。
「Transylvania」はその名の通りドラキュラの物語。クラシカルで壮大、演劇的。
「追憶の破片」はマリスの中でもかなり好きな曲。寂しげなピアノから始まり、マリスの真髄、激しくて美しい、バロック音楽のような旋律でハモるツインギターが全編にわたって繰り広げられ(メタルとは違う独特の気品あり)苦悩に満ちた暗く内省的な詩世界を悲劇的なメロディーに乗せて歌い上げる。特にサビがカッコよすぎる!
「偽りのmusette」はアコーディオンの調べや歌メロにどこか懐かしいものを感じる。切なく純粋、メルヘンな曲でありながら、どこか狂気をはらむ。
「N.p.s N.g.s」はサディスティックにして自虐的、狂気に歪んだエロスの世界。「偽りのmusette」での想いが暴走してこうなるのか?突然演奏が途切れてチェンバロの旋律がだんだん近付いてきたり、ひねくれた曲調だが、サビは舞い上がるようなメロディアスさ。
「死の舞踏」は「これぞマリス!」という名曲。「追憶の破片」と同様にバロック音楽風のツインギターが美しくハモり、暗さを帯びた華やかさを優雅に演出する。悪魔と契約して自らの死とひきかえに一夜限りの美貌を取り戻し舞踏会へと向かう…という女の物語を様々に表情を変える曲展開で演劇的に表現。テンポチェンジや転調が非常に巧み。
「Transylvania」はその名の通りドラキュラの物語。クラシカルで壮大、演劇的。
「追憶の破片」はマリスの中でもかなり好きな曲。寂しげなピアノから始まり、マリスの真髄、激しくて美しい、バロック音楽のような旋律でハモるツインギターが全編にわたって繰り広げられ(メタルとは違う独特の気品あり)苦悩に満ちた暗く内省的な詩世界を悲劇的なメロディーに乗せて歌い上げる。特にサビがカッコよすぎる!
「偽りのmusette」はアコーディオンの調べや歌メロにどこか懐かしいものを感じる。切なく純粋、メルヘンな曲でありながら、どこか狂気をはらむ。
「N.p.s N.g.s」はサディスティックにして自虐的、狂気に歪んだエロスの世界。「偽りのmusette」での想いが暴走してこうなるのか?突然演奏が途切れてチェンバロの旋律がだんだん近付いてきたり、ひねくれた曲調だが、サビは舞い上がるようなメロディアスさ。
「死の舞踏」は「これぞマリス!」という名曲。「追憶の破片」と同様にバロック音楽風のツインギターが美しくハモり、暗さを帯びた華やかさを優雅に演出する。悪魔と契約して自らの死とひきかえに一夜限りの美貌を取り戻し舞踏会へと向かう…という女の物語を様々に表情を変える曲展開で演劇的に表現。テンポチェンジや転調が非常に巧み。
他の国からのトップレビュー
Eve
5つ星のうち5.0
Love it!! ♡
2023年7月21日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
Arrived in good conditon and is my favorite album!! I also love the color purple that is on the cd it is so pretty ♡ it looks a lot more blue in the picture than it does in person
Eve
2023年7月21日にアメリカ合衆国でレビュー済み
このレビューの画像
emily
5つ星のうち5.0
great quality :)
2023年3月3日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
the quality of the album was almost like new, one of my favorite malice mizer albums so i'm really happy i could find it pretty cheap! :)
Amazon Customer
5つ星のうち5.0
Absolutely love it!
2015年3月8日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
I ordered this CD for my son since he's a big fan of Malice Mizer. The CD was delivered in the estimated time frame given and upon receiving it my son listened to it right away. This CD did not disappoint. It definitely met his expectations. The music was excellently done and only got better with each listen. I'd recommend it to anyone who is a fan of the band.
kendall
5つ星のうち3.0
Case is broken :(
2021年12月24日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
メディアを読み込めませんでした。
Joe
5つ星のうち5.0
Essential Malice Mizer
2015年8月18日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
One of the best albums by Malice Mizer. While some albums have a few amazing songs on them, every song on here is beautifully and skillfully created.