クラルサッハとは、ケルトの言葉ゲール語で『ハープ』を指す。
もはや古楽器と言える伝統的なフォームを材料から忠実に復元し、
真鍮の弦を張った、本格的なケルティックハープが奏でるアルバム。
アルバムによっては、フィドルなど他の楽器が入っていたり、
個性的に崩した奏法のものが多いが、この "クラルサッハ" では
上記ハープのみが使われ、選曲には古い楽譜の再現からこだわっている
という、ケルティックハープ好きには必聴の作品。
素朴であり、物足りなく感じるリスナーもいるかも知れないが、
どこかもの哀しい響きと独特な華やかさのある余韻を合わせ持つ
金属弦のハープの、真骨頂とも言えるアルバムではないかと思う。
奏者である、坂上真清(さかうえ ますみ)氏は、
Zabadakや遊佐未森などのレコーディングや、アニメ『灰羽連盟』の
アルバムにも参加され、灰羽連盟では、曲の提供も行っている。
現在このアルバムは店頭での購入ができないため、再販が待たれる。
また、氏の2枚目のアルバムの発売にも期待したいところだ。