俺は長年、ラムゼイ・ルイス の Funky Serenity を
Collectables盤CD
で愛聴してきたが、
今回、再発された R2 Records 盤の段違いに素晴らしい解析度の音質にビックリした。
各種楽器の分離が Collectables盤CD よりも明確で、非常に生々しくクリアな音で再現されている。
音圧も上昇しているが、これは突出し過ぎの感もあるので、好き嫌いが分れるかも知れない。
ま、それはともかく、この作品は国内未CD化で、知名度・人気度では
太陽の女神 : Sun Goddess
に全く及ばないが、
「キーボード奏者」としてのラムゼイ・ルイスを堪能するなら、当然コチラの方がいいに決まっている。
ウーリー、ローズ、電気ハープシコード、生ピアノを自在に駆使すると言っても、フュージョンは一切感じさせない。
あくまで、「ソウル」で「ファンク」なジャズを真摯に演奏している。
そして、スライムのような粘着ベースのクリーヴランド・イートンの存在感がこの作品に"箔"を与える結果となった。
トリッキーでアバンギャルドな#7に度肝を抜かれるが、
ロマンティックな生ピアノが爽快な#8#9は、ラムゼイ・ルイスのジャズサイドへの置き土産となった。