Amazonレビュー
豪華というかぜいたくというか、ビル・エヴァンスのおいしいところをギュッと凝縮した極上のベスト盤だ。この種のベスト盤はこれまで何種類も発売されているけど、それらは大体レーベル単位だった。ところが本作はレーベルの垣根を超越している。エヴァンスを語る時に欠かせない2大レーベル、リバーサイドとヴァーヴ音源から編集されているのだ。その結果、非常に中身が濃い。
最高傑作の呼び声高い『ポートレイト・イン・ジャズ』から3曲、61年のヴィレッジ・ヴァンガード実況盤『ワルツ・フォー・デビー』から2曲、そして残りの7曲はお城のジャケットで有名な68年モントルー・ジャズ祭実況盤や『インタープレイ』、『アット・タウン・ホール』など7アルバムから各1曲ずつ。スタン・ゲッツとの共演作からも1曲収録されており、ピアノ・トリオだけでなく、ホーン入りの演奏、ジム・ホールとのデュオなど多彩な編成の演奏が聴けるのも魅力だ。20bitK2スーパー・コーディングによる高音質、そして緑の紙ジャケットもしゃれていて、プレゼントにも最適だ。(市川正二)
メディア掲載レビューほか
「ワルツ・フォー・デビイ」「いつか王子様が」他を収録したベスト・アルバム。 (C)RS