メディア掲載レビューほか
{一見とっ散らかっているものをひとつの大きな説得力でまとめる}と語っていた4枚目のアルバム。バラエティに富んだ楽曲たちを自然と聴かせてしまうところに、バンドとしての懐の深さと成長を感じさせる。
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
ベーシスト・西原誠の腱鞘炎というアクシデントのなかで制作された新作は、グレイプバイン史上もっともカラフルで、もっとも奥行きのある作品となった。個々のソングライティング能力は確実に成長、それを支える演奏力もとんでもない高みに達していることがはっきりと伝わってくる、彼らの最高傑作だと思う。R&Bやブルースだけでなく、サイケデリア感たっぷりのフォーキー・チューンや音響系を思わせるギター・ロックにまでアプローチした今作を聴いていると、“いままでこの人たちは、自分たちの才能を把握してなかったんだなあ”と感じる。メンバーが顔を合わせてセッションするだけでガシガシ名曲が生まれてしまう彼らのポテンシャルは、この作品ではじめて意図的にコントロールされたのではないか。それは初期衝動の消失などではなく、彼らが自らの資質をもっとも効果的に伝達する技術を身につけたということなのだと思う。“衝動”なんかで優れたロックが作れないことくらい、常識でしょ? (森朋之) --- 2001年08月号 -- 内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)