監督は青山真治氏で1999年公開の作品である。原作は雨宮早希で故・松田優作の最初の
奥さんである松田美智子のペンネームだ。所が松田美智子が故・松田優作の元奥さんだと
云う事を知らない人が居るらしく、「それって密かに流行しているギャグなのだろうか」
などとバカげた事を言う人が居るのだ。今現在でも女優として活躍している松田美由紀は
二人目の奥さんであると云う事を知らない人が居る方が驚きで、寧ろそちらの方がギャグ
としか思えない。原作本の方はシリーズ化されていて4冊がある。海外と違って日本では
火葬が基本なのでエンバーミングと云うと余り馴染みが無いが、遺体を扱うと云う点では、
法医学・監察医・納棺師があるが、どちらかと言えば納棺師がエンバーマーに近いのでは
ないだろうか。看護師が亡くなった患者に行う処置で俗に云うエンゼルケアもそうである。
納棺師と云えば本木雅弘主演の「おくりびと」が有名だが、高島礼子も「おみおくり」と
云う映画では女性納棺師の役で主演を務めている。テレビドラマでも「監察医・篠宮葉月
死体は語る」シリーズもあり、変な言い方だが遺体に縁のある女優さんだ。因みに実際に
エンバーミングされた著名な方の中には有名芸能人も居て、ご存知マリリン・モンローや
マイケル・ジャクソンもそうであり、歌手のテレサ・テンもその一人だ。本作は16mmの
フィルムから35mmにブローアップした作品なので映像の解像度が低いのが残念である。