元々Tendaryは曲自体好きではない。自分のiTunesには取り込み中のJazz Album分だけでvocal含め
39リーダーの41バージョンが入っているが先ず聴かない。例外の1部演奏を除いては。
1つはRoute66で有名なBobby TroupがPianoを弾くMODEのアルバム「Bobby Swings Tendary」1曲目。
マザーテープ磁気転写でイントロのテーマ直前の1音置いた部分に後のテーマの音がごく小さく入って
しまっているが、西海岸のおしゃれな白人感覚が嫌味なく発揮された素敵な演奏。
で、もう1つがこのアルバム収録曲である。
音質から、Bill EvansがPianoの前でTendaryをスローで演ろうって話した後に始まるのは、
ボビディアン、ボビディアン、アッフォダウンアン、と声でペースを確かめ、指を鳴らすシーン。
そこからPianoとVibraphoneがDuo演奏開始。間にはDon’t Tryとか、よく聞き取れない様々な声。
最初はVibraphoneを立たせていたPianoが、度々開けた主メロディに乗ってこないVibraphoneにしびれを
切らしたのか徐々に主導権を握りだし、結局Vibraphoneは4:39の奇声の前、Pianoの敷き詰められた
音に入り込む余地が無く3:22辺りから1音も発せず。奇声の後は邪魔者(絡んでこないVibraphone)が
入らなくなる事が決まりより自由度が高まったpianoのよりダイナミックなsoloが続く。
iTunes上の尺はTendaryだけで6:43。
決してきれいな演奏ではないが、ずっとメリハリを付け弾き続けるBill Evansの演奏は素晴らしいの一言に
尽きる。