本作は1991年に発表された。1950年生まれのルイス・アルベルト・スピネッタは当時41歳で、2010年までに及ぶ彼の超人的な音楽キャリアから見ると、半ばの時期である。
美しく、ある種、幻想的なロック/ポップである。後にアルゼンチン音響派として有名になるモノ・フォンタナがキーボードを担当している。
“Domo Tu”の歌詞は、海の情景と武装を解いた船について述べている。
スピネッタは、アルゼンチン/南米では大物だが、米国や日本などその他の国ではまだ無名に近い。私自身、今年のスピネッタの死後に偶然NHKラジオで知ったのである。彼の音楽が浸透してほしいものだ。