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サージ・チャロフはボストン出身のバリトン・サックス奏者。47年から49年にかけてウディ・ハーマン楽団で活躍、いわゆるフォー・ブラザーズの一翼を担った。
バリトン・サンクスはビッグ・バンドには不可欠の楽器だが、図体が大きく小回りがきかないため、テナー・サックスやアルト・サックスに比べるとなにかと厄介な楽器だ。しかしチャロフは抜群のテクニシャンだったので、ハーマン楽団を離れたあとソロ活動を開始、50年代初頭には期待のバリトン奏者としてスポットライトを浴びた。しかし病気がち、そのうえ57年に33歳で亡くなったため、録音はあまり多くない。
そういうわけで、本作はチャロフを紹介する時、『ボストン・ブロウ・アップ』とともに代表作としてかならず紹介される56年録音の代表傑作。ソニー・クラーク、リロイ・ヴィネガー、フィリー・ジョー・ジョーンズといった腕達者を従え、ワン・ホーン編成でスタンダードを自在に演奏しており、うまさと歌心にあふれたプレイに独特の魅力を発揮する。(市川正二)
メディア掲載レビューほか
24bitデジタル・リマスタリング&紙ジャケ仕様完全限定盤のスーパー・ビット・ジャズ・クラシックス・シリーズの第2回発売(インストゥルメンタル・クラシックス1)。バリトン・サックス奏者、サージ・チャロフの1956年録音盤。ピアニスト、ソニー・クラーク他が参加。 (C)RS