ケイリー・グラントとジーン・アーサー共演の航空映画です。天候が不安定なアンデスを越えて郵便を届けるグラントら勇敢な空の男たちの友情と、彼らを地上で待つジーン・アーサー、リタ・ヘイワースら美女とのロマンスが描かれ、娯楽作として楽しめる作品となっています。
ケイリー・グラント演じる主人公と過去に因縁のあるパイロットという、準主役的な役柄を演じているのはサイレント時代に「散り行く花」「東への道」などでリリアン・ギッシュと共演し、二枚目スターとして活躍したリチャード・バーセルメスです。
サイレント時代は若かった彼もこの頃には43歳になっています。また、小柄なリリアン・ギッシュと並んでいた時はそれほど気にならなかったのですが、この映画で逞しい空の男たちと並ぶと背の低さと猫背が目立ちます。他のパイロット達の肩くらいまでしか身長がなく、声も細く、貧相さが気になりますが、ラスト近くの名優トーマス・ミッチェルとの航空シーンはこの映画の一番の見所だと思います。ちなみにこの映画から数年後、リチャード・バーセルメスは映画界から引退してしまいました。
メニュー画面は無し。日本語字幕付きの本編のみ収録の簡素な仕様です。
コンドル【字幕版】 [DVD]
¥2,799 ¥2,799 税込
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商品の説明
レビュー
製作・監督・脚本: ハワード・ホークス
脚本: ジュレス・フォースマン
撮影: ジョセフ・ウォーカー
音楽: ディミトリ・ティオムキン
出演: ケイリー・グラント/ジーン・アーサー/リチャード・バーセルメス/リタ・ヘイワース/トーマス・ミッチェル/アリン・ジョンスリン/シグ・ルーマン/ヴィクター・キリアン/ジョン・キャロル/ドン{レッド}バリー/ノア・ベリー・ジュニア/マニュエル・マシステ/ミリッサ・シエラ/ルシオ・ヴィレガス/パット・フラハティ/ペドロ・レガス/パット・ウエスト
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
登録情報
- 梱包サイズ : 18.03 x 13.76 x 1.48 cm; 83.16 g
- EAN : 4988107131574
- 製造元リファレンス : 43215-8232
- 監督 : ハワード・ホークス
- メディア形式 : DVD-Video
- 発売日 : 1999/10/22
- 出演 : ケイリー・グラント, ジーン・アーサー, リチャード・バーセルメス
- 販売元 : ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
- ASIN : B00005M932
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 217,177位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 22,007位外国のドラマ映画
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年12月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
郵便パイロットたちの人間模様と、次々舞い込むトラブルがテンポよく描けたとても面白い映画でした。個人的にはキッド役のトーマス・ミッチェルが好み。
2021年1月6日に日本でレビュー済み
この作品は、空に賭ける男のロマンを描いた傑作。ハワード・ホークスは、南米のアンデス山脈を越えて危険を冒して飛行機で郵便を運ぶ男たちと、パイロット・リーダーのジェフ(ケーリー・グラント)に恋する女性を骨太に描いている。
映像的にも本物の飛行機のアンデス山脈での吸い込まれるような滑空シーンや、飛行機の発着や事故シーンでのリアルな特撮は1939年(戦前)の作品とは思えないほど素晴らしい。特に冒頭30分、天候が悪化して視界ゼロの中で着陸しようとする飛行機をジェフとキッドが無線で誘導するシーンの緊迫感は最高で、つかみはばっちり。ハワード・ホークスの演出の手腕が味わえる。
登場人物たちも魅力的。過去に同僚を見捨てたマクファーソンことギルガロン(リチャード・パーセルメス)や彼に弟を殺されたと恨む元パイロットのキッド(トーマス・ミッチェル)。主人公はもとより、この二人は特に魅力的だ。ギルガロンは過去のあやまちから危険な仕事を受け続け、キッドはジェフを信頼してサポートするが飛ぶことへのロマンは忘れられない。ジェフは常に冷静に危険な飛行に挑み、空に賭ける男たちをまとめていく。そんなジェフに恋をするボニー(ジーン・アーサー)が後のハワード・ホークス監督作に出てくる強い女というより見守る女として描かれる。そんな女性像も魅力的だった。そのため逆にケーリー・グラント演じる主人公ジェフの魅力が、脇を固める人達より落ちている感じがするほど。
男たちのロマンと友情、女の想いを描いた最高の作品なのに、問題は邦題の「コンドル」。コンドル自体は山間に生息するところくらいでしか登場しないし、パイロットをコンドルに例える会話も全くない。この邦題のおかげで1975年のシドニー・ポラックの「コンドル」と混同される始末。原題の「Only Angels Have Wings(天使だけが翼を持つ)」を訳して邦題に使えば良かったのにと思ってしまう。日本公開も戦前なのでしかたがないか。
映像的にも本物の飛行機のアンデス山脈での吸い込まれるような滑空シーンや、飛行機の発着や事故シーンでのリアルな特撮は1939年(戦前)の作品とは思えないほど素晴らしい。特に冒頭30分、天候が悪化して視界ゼロの中で着陸しようとする飛行機をジェフとキッドが無線で誘導するシーンの緊迫感は最高で、つかみはばっちり。ハワード・ホークスの演出の手腕が味わえる。
登場人物たちも魅力的。過去に同僚を見捨てたマクファーソンことギルガロン(リチャード・パーセルメス)や彼に弟を殺されたと恨む元パイロットのキッド(トーマス・ミッチェル)。主人公はもとより、この二人は特に魅力的だ。ギルガロンは過去のあやまちから危険な仕事を受け続け、キッドはジェフを信頼してサポートするが飛ぶことへのロマンは忘れられない。ジェフは常に冷静に危険な飛行に挑み、空に賭ける男たちをまとめていく。そんなジェフに恋をするボニー(ジーン・アーサー)が後のハワード・ホークス監督作に出てくる強い女というより見守る女として描かれる。そんな女性像も魅力的だった。そのため逆にケーリー・グラント演じる主人公ジェフの魅力が、脇を固める人達より落ちている感じがするほど。
男たちのロマンと友情、女の想いを描いた最高の作品なのに、問題は邦題の「コンドル」。コンドル自体は山間に生息するところくらいでしか登場しないし、パイロットをコンドルに例える会話も全くない。この邦題のおかげで1975年のシドニー・ポラックの「コンドル」と混同される始末。原題の「Only Angels Have Wings(天使だけが翼を持つ)」を訳して邦題に使えば良かったのにと思ってしまう。日本公開も戦前なのでしかたがないか。
2007年2月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「赤ちゃん教育」(1938)〜「赤い河」(1948)までがホークス監督の全盛期で、どの作品も見ごたえがあります。しかし、そのなかでは本作は、屈指のとまではいきません。とはいえ、後のホークス作品に頻出する要素が、本作には散りばめられています。それを探してみるのも一興です(例、プロフェッショナルであることの矜持とその連帯意識)。リタ・ヘイワースを”発掘”した作品としても有名。サイレント時代の二枚目スター、リチャード・バーセルメスも渋い。
2011年10月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
登場人物たちの機転にあふれた会話・やりとりが、聴き応え(見応え)あります。決してむきになりません。旧き良き時代のアメリカは、こうだったのでしょう。洗練された会話術を勉強したい方、必見です。
2012年1月17日に日本でレビュー済み
民間空輸機のパイロット達の心意気と過酷な勤務を描いた作品です。
この映画で、美しいファム・ファタールを演じたリタ・ヘイワースは、スターの道を駆け上がっていきました。
ケーリー・グラントをはじめとするパイロット達は、民間の輸送機のパイロット。
天候が悪い中、プロペラ機で輸送する事は、命がけの仕事。
ジーン・アーサー扮するヒロインが、ある日パイロット達いきつけの酒場にやってくる。
ヒロインをめぐっての賭けに挑んだパイロットに起きたアクシデント。
初めての飛行機事故に遭遇したヒロインはショックを受けるが、逆に過酷なるヒコーキ野郎の世界に心惹かれていく。
事故に慣れっこの男達の心意気が潔くて格好いいんです。
脇役に、トーマス・ミッチェル「風と共に去りぬ」「スミス都へ行く」「駅馬車」etcをそろえて、パイロット達の男同士の友情や確執を描いて、ストーリーに厚みがあります。
ケーリー・グラントとジーン・アーサーの台詞の応酬、エンディングも粋でした。
飛行機は模型を使っていて少しチャチなシーンもありますが、爽やかな後味の映画だと思います。
この映画で、美しいファム・ファタールを演じたリタ・ヘイワースは、スターの道を駆け上がっていきました。
ケーリー・グラントをはじめとするパイロット達は、民間の輸送機のパイロット。
天候が悪い中、プロペラ機で輸送する事は、命がけの仕事。
ジーン・アーサー扮するヒロインが、ある日パイロット達いきつけの酒場にやってくる。
ヒロインをめぐっての賭けに挑んだパイロットに起きたアクシデント。
初めての飛行機事故に遭遇したヒロインはショックを受けるが、逆に過酷なるヒコーキ野郎の世界に心惹かれていく。
事故に慣れっこの男達の心意気が潔くて格好いいんです。
脇役に、トーマス・ミッチェル「風と共に去りぬ」「スミス都へ行く」「駅馬車」etcをそろえて、パイロット達の男同士の友情や確執を描いて、ストーリーに厚みがあります。
ケーリー・グラントとジーン・アーサーの台詞の応酬、エンディングも粋でした。
飛行機は模型を使っていて少しチャチなシーンもありますが、爽やかな後味の映画だと思います。
2011年12月7日に日本でレビュー済み
アメリカのカッコイイ男の世界のハワード・ホークスです!
リオ・ブラボーやリオ・ロボのジョン・ウェインの男の世界と同じで、有無を言わせない男の仕事ぶり!です。
原作もホークスで、メキシコで見聞きした命知らずの荒くれ飛行機乗りたちの話をベースにしているそうです!
現代のような、宇宙飛行でも、安全に安全に管理されて、シミュレーションされている時代と違って、昔は信じられないような綱渡り的状況で
飛行機に乗っていたんだろうなー、と思います。私の父も戦争中鉄の板1枚の飛行機だった、と言ってました。
飛行シーンは、すごくて見甲斐があります!気絶してまっさかさまに落下しそうになったり、とか・・・
父にいろいろ着陸の話、とか、着陸を待って旋回していることとか、昔の飛行機乗りの危険と気概を聞いていたので、興味深く見ました。
訳ありの、過去に卑怯なことをした、と言われている飛行機乗りの男が、よかったです!
言い訳もしない。もう、さんざんその件について卑怯といわれて、自分でも考え、誰にも理解されなくても、あれはああするしかなかった、と思っている。
でも、もし、もう一度そのような場面になったら、今度は命を落としても何とかしよう、と思っている・・・誰にも言わないけれど・・・
妻にも話さず、恨まれている相手にも言い訳せず、淡々と仕事をこなす。プロ!!!男っぽい!!!
ニトロを運ぶのを断った男のことを、主人公は淡々と首にする。プロです!恨みでもなんでもなく、依頼された仕事をただいやだから、と断るなら、首。
この、飛行機と男の鉄火な職場に、色恋の話が絡まって、楽しい映画、の形にしてくれています。
ジーン・アーサーは、ショーガールの役だけど、映画の間ずっとジャケットを着たスーツ姿が多くて、面白かったです。でも、ピアノをひいたり、すごーくうまくて、芸達者です。
リタ・ヘイワースが、超きれいでした。
ボガートの黄金、なんかもそうだけど、昔のメキシコ、南米あたり、ほんとうに命がけで驚くべき人々の生きる状況があったんだなー、と思います。
今は、メキシコ、どうなんだろう。昔と同じではないにしても、かなりハードな社会であることは違いないだろう。
リオ・ブラボーやリオ・ロボのジョン・ウェインの男の世界と同じで、有無を言わせない男の仕事ぶり!です。
原作もホークスで、メキシコで見聞きした命知らずの荒くれ飛行機乗りたちの話をベースにしているそうです!
現代のような、宇宙飛行でも、安全に安全に管理されて、シミュレーションされている時代と違って、昔は信じられないような綱渡り的状況で
飛行機に乗っていたんだろうなー、と思います。私の父も戦争中鉄の板1枚の飛行機だった、と言ってました。
飛行シーンは、すごくて見甲斐があります!気絶してまっさかさまに落下しそうになったり、とか・・・
父にいろいろ着陸の話、とか、着陸を待って旋回していることとか、昔の飛行機乗りの危険と気概を聞いていたので、興味深く見ました。
訳ありの、過去に卑怯なことをした、と言われている飛行機乗りの男が、よかったです!
言い訳もしない。もう、さんざんその件について卑怯といわれて、自分でも考え、誰にも理解されなくても、あれはああするしかなかった、と思っている。
でも、もし、もう一度そのような場面になったら、今度は命を落としても何とかしよう、と思っている・・・誰にも言わないけれど・・・
妻にも話さず、恨まれている相手にも言い訳せず、淡々と仕事をこなす。プロ!!!男っぽい!!!
ニトロを運ぶのを断った男のことを、主人公は淡々と首にする。プロです!恨みでもなんでもなく、依頼された仕事をただいやだから、と断るなら、首。
この、飛行機と男の鉄火な職場に、色恋の話が絡まって、楽しい映画、の形にしてくれています。
ジーン・アーサーは、ショーガールの役だけど、映画の間ずっとジャケットを着たスーツ姿が多くて、面白かったです。でも、ピアノをひいたり、すごーくうまくて、芸達者です。
リタ・ヘイワースが、超きれいでした。
ボガートの黄金、なんかもそうだけど、昔のメキシコ、南米あたり、ほんとうに命がけで驚くべき人々の生きる状況があったんだなー、と思います。
今は、メキシコ、どうなんだろう。昔と同じではないにしても、かなりハードな社会であることは違いないだろう。
2008年10月10日に日本でレビュー済み
舞台は南米コロンビアのバランカ(エクアドルではないかという方もいるが)
で実際はBarrancabermejaの略名。
悪天候の中、飛び立つ飛行機が結構ハラハラする。滑走路はまるで沼地のように
水びだし、それにアンデス山脈の峰が、どうしても急角度で進入しての着陸を
余儀なくさせる。かなりリスクの高い航空貨物業務だ。
主演のグラントはそこの雇われマネージャで、隣接のバーと無線室を行き来するのが
日課のようだ。なんとも陽気なラテンの国の様子が覗える。
共演のジーン・アーサーは、日本では「シェーン」でお馴染みの女優で、
役柄に強いこだわりを持つことで有名。当時39歳でしたが、とても美しく、
ゲーリー・クーパー主演「オペラハット」で人気を博し、1939年同じく
キャプラ監督「スミス都へ行く」ではジェームス・スチュワートを相手に
貫禄の演技を見せてくれた。
弱冠21歳のリタ・ヘイワースの出世作という方もいるが、それまでB級作品
が多かっただけに、今作でスポットが当たったのは間違いない。
それにしても、邦題「コンドル」はどうでしょう? コックピットの窓ガラス
にコンドルが激突シーンがあったが、別にコンドルを話題にしているわけ
でもなく、少し的外れな気がするが。
ホークス監督ならではの舞台装置と特殊撮影が、当時としてはかなりの技術
だったのではないでしょうか。
で実際はBarrancabermejaの略名。
悪天候の中、飛び立つ飛行機が結構ハラハラする。滑走路はまるで沼地のように
水びだし、それにアンデス山脈の峰が、どうしても急角度で進入しての着陸を
余儀なくさせる。かなりリスクの高い航空貨物業務だ。
主演のグラントはそこの雇われマネージャで、隣接のバーと無線室を行き来するのが
日課のようだ。なんとも陽気なラテンの国の様子が覗える。
共演のジーン・アーサーは、日本では「シェーン」でお馴染みの女優で、
役柄に強いこだわりを持つことで有名。当時39歳でしたが、とても美しく、
ゲーリー・クーパー主演「オペラハット」で人気を博し、1939年同じく
キャプラ監督「スミス都へ行く」ではジェームス・スチュワートを相手に
貫禄の演技を見せてくれた。
弱冠21歳のリタ・ヘイワースの出世作という方もいるが、それまでB級作品
が多かっただけに、今作でスポットが当たったのは間違いない。
それにしても、邦題「コンドル」はどうでしょう? コックピットの窓ガラス
にコンドルが激突シーンがあったが、別にコンドルを話題にしているわけ
でもなく、少し的外れな気がするが。
ホークス監督ならではの舞台装置と特殊撮影が、当時としてはかなりの技術
だったのではないでしょうか。