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戦前・戦後の日本歌謡とテクノロジーの大胆な融合を果したゲルニカ、ソロでの「玉姫様」に代表される女性の生理感覚の無防備なまでの開陳、そしてロック・アーティストとしてのリアリティを表現したヤプーズ、ちょっと番外編的なソロ・ユニットをほぼ完璧と言える形でコンパイルした“戸川純の20世紀全集”。ゲルニカでの時代がかった女優的なアプローチでは、シャンソニエのようなボーカルを、ソロでは自閉的でありながら究極のエロティシズムを求める処女性をまるで本能のままの歌声のように表現。ヤプーズもソロの延長線上の印象だが、よりバンドサウンドや打ち込みなど、音楽的にも貪欲(どんよく)な面を見せ、ポップ・ミュージックとしての強度も増幅。(石角友香)
メディア掲載レビューほか
BAIDISベスト・コレクション・シリーズ。ゲルニカ、戸川純(ソロ)、戸川純とヤプーズ、戸川純ユニット、ヤプーズでの活動時の全ての作品の中から選曲された38曲に、泉水敏郎featuring戸川純「リズム運動」を追加した全39曲のベスト・コレクション・アルバム。 (C)RS