ペールギュント「朝」:
オーケストラ用の曲をピアノで弾く時の カツァリスは 本当に 素晴らしい。 オーケストラでは暈ける 細部を 見事に 表現し尽くし、 オーケストラで表現される 『迫力』を 絶妙の テンポで 新たな表現を ピアノでしつつも 決して 違和感が無いばかりか、 寧ろ、 見事に その魅力を 数倍にし 聴く者を 空想上のオーケストレイションの 真っ只中に 導く。 その 空想の 耽美に 酔える人は まことに 幸せ 哉。
つづく抒情小曲集も その名の通り リリシズムを 堪能できる 素晴らしい演奏だ。 今の季節(秋)には 持って来いだ。 温かいコーヒー(or ココア)を 一口一口 しながら、 窓から 入ってくる 少し 肌寒い 寂しさの 含んだ 夜の 風を 感じながら、 遠くを見る目で、 物想いに耽(ふけ)り、 秋の心(うれい=愁)を 味わい尽くす 幸せ。 これこそ 清少納言 「いと おかし」の 世界観でしょう?
ああ 何と 極上の 夜!
組曲「ホルベアの時代」も アリアなんか 本当に 美しく 「幸せ」と 言うしかない。
ああ カツァリスさんよ! この調子で メンデルゾーンの「無言歌集」も 弾いて! って 感じです。
そんな訳で 「無言歌集」好きは 文句言わずに 今CDを買って 間違い無し! です。
皆さん..... 「いと おかし」 しませんか ?