D.o.Aや20 Jazz Funk Greats以前のTGが報告するところの公式の1st Album。
正確な原題は“The First Annual Report of Throbbing Gristle・Very Friendly”(1975)
彼らが言う“Very Friendly”のタイトルが示す通り全く親しみを感じない
音の洪水。
ただし、米国音楽シーンの“ノイズ”とUKのそれは別物で、ノイズと言えども
(私的にはTGはノイズではありませんが)主義的なメッセージを貫くインテレク
チュアルなアプローチであり、この頃は後のD.o.Aや20 Jazz..のような状況空間的
な立体的なアプローチではないが主にギターとベースにエフェクト処理にまだこの
頃はきっちりG.Pオリッジが全曲ヴォーカルを取っています。
このアルバムから透けて見えるものは驚いた(予想通り?)事にVelvetUndergroundの
“Whitelight/Whiteheat”からTGへのintermezzoかのような存在のアルバムで
あり、おそらくは世代的にシンセも導入したものの正当なVelvetのフォロワー
であろう彼らの姿である。
このアルバムを抑えないとVUとTGが繋がるには不自然となる。
NEWORDERの前身JOY DIVISIONのIan CurtisがLou Reedの“Metal Machine Music”
を聴き狂ったようにアメリカのVelvetながら最も英国人John Caleの色合い濃い
アルバムの影響をこのアルバムに見出す事が出来て音楽を聴き続ける事の至福の
ひと時であった