「ツェッペリンのロックは聴く側の経験値が上がり音楽的許容量が増えるたびに新たな発見がある」(小野島大)
という評論がありますがこれはツェッペリンのことを言い得ていると思います。
多様性を持つ楽曲と振幅の大きさからこのバンドの底知れぬ力を感じざるを得ません。
この4枚組は彼らの圧倒的なポテンシャルを見せつけてくれます。
長年聞いても飽きないし聞くたびに新しい発見があり、常に新しいリスナーが生まれるという循環で聞き継がれ
ていくというこのようなバンドは非常にまれな存在でしょう。
ジミー・ペイジの功績でしょうが、彼らの音に対する緻密さと構成力の見事なことは特筆されると思います。
このリマスターされた曲の数々を聞いていると曲の良さはもちろんですが録音が良くバランス、臨場感も素晴らしい
ことがわかります。
このボックスを初めて観たときLPサイズの大きな箱に描かれた巨大な飛行船の影にツェッペリンの偉大さを感じました。
ボックスの外観からして中にある音の凄さがわかるようです。
オリジナル・アルバムはもちろん素晴らしいものですが、この4枚は単なるベストとは違う偉大な作品として独立して
存在する、というようなことを感じます。