《BREZIL72》
◆ Ronald Mesquita(ds,per)
◆ Gilson Peranzzetta(p,el-p,g,per)
◆ Ricardo Do Canto(b)
◆ Ricardo Pontes(fl,as,per)
◆ Roland Faria(g,per,vo)
◆ Mary Tavares(vo)
【Rec.c.1972/原盤:仏 Barclay】
♪ボサ・トレスやボサ・リオにいたドラマーのホナルド・メスキータ率いるグループとのことだが、浅学ゆえ詳細は分からない…たぶん軍事政権の煽りを受けて渡った先のフランスで、同様な境遇のブラジル人ミュージシャンらを集めて結成されたユニットなのではなかろうか??もろセルメンを意識したチーム名だが、メンバーにアメリカ人も混じる彼らとはまた違い、よりブラジルないしアフロ色の強いサウンドが特徴で、ジャケ写でのちょいビザールな(!)印象に反して、ごくゝストレートアヘッドな MPB を聴かせてくれる。基本的には“男女のツイン・ヴォーカル+コンボ”だが、曲によっては多重録音でコーラスに厚みを出しているようだ。タイコ打ちがリーダーな上に更にはパーカッショニストがあと三人(!)もいるということで、全編を通じきびゝとしたじつにタイトなグルーヴ感が横溢しており、その選曲の良さ(ジョルジ・ベン、ルイス・ゴンザーガJr.、ジョビン、ナシメント、G.ジル、エドゥ・ロボ、トッキーニョetc)も相俟って、これはなかゝの掘り出し物と言ってもよいのでは??
♪唯一の難点はチョクゝ定位が移る録音で、とくにヘッドフォンで聞いていると(数曲ではあるが)少なからず気になる箇所がある…サンバ系のトラックが多いが、ブラジリアン・フュージョンの萌芽みたいな#2や#10、ダブル・スキャットが超絶クールな#11あたりはいかにもクラブ受けしそう!?