スネオヘアー…。本当にあのスネオの髪型なのか?そしてどんな歌を唄おうって言うんだ?…名前から浮かんでくる数々の疑問。ところが彼の歌を聴けば、そのどの疑問、そして予想のすべても、不必要で、なおかつ不正解であることに気がつくはずだ。スネオヘアーそ正体はこうだ。スネオの髪型なんかしていない。ましてのび太をいじめてもいない。「今」という現実を、ただ一人窓辺に座って眺め、飽きもせず、もがく訳でもなく、ただそれをそうと唄う男。これがこの男、スネオヘアーだ。
”この次の信号まで 一気に走り抜けよう どこまでも続いてくはずのない道を(「訳もしらないで」)”
名前のインパクトとは裏腹に、淡々とした彼の世界の中では、普通だけどそれがまた異常で、永遠だけどそれはすべて一瞬であるとゆうことに、僕たちは気付いてしまう。そんな音が鳴らされている。どこにでもいそうな、でもどこにもいなかったこの男に僕たちが引き付けられるのは何故だ?
本当は誰だって、そんな訳、知るはずないのだ。