メインのトラック1が「ボーイフレンド」で、カップリング曲であるトラック2が「幼なじみ」です。以下で述べるように、この組み合わせがよくできています。
「ボーイフレンド」の場合は、少女が「ボーイフレンド」に恋心を抱いているが相手に結局その気がなく、自分が結局は恋人になれない絶望感が切ない曲と歌詞で表現されています。それとは逆に、「幼なじみ」の場合、ただの「幼なじみ」と思っていた相手に突然しつこく告白され、自分もまんざらではないことに気づくがあえて相手をじらす幸福感がゆったりとした曲と歌詞で表現されています。
ですから、カップリング曲の「幼なじみ」は、いわゆる〈捨て曲〉ではまったくなく、「ボーイフレンド」のほうでリスナーが感じさせられたやるせなさ、切なさをやさしく解くようにカップリングされています。少なくともアイドル・ポップスという分野のなかではCD全体の完成度が高いと言っていいでしょう。