この手の音楽としてはアンビエントさが乏しく、どちらかというとシンプルな音作りでは在るのだが、そのシンプルさがどれもこれも「計算」通りであり、その緻密さにはほとほと頭が下がる。
いわゆる人力ドラムベースというやつだが、このツインドラムがまさにROVOの核を成している。まるでサンバのようなテンションの高さ。民音のような独特のリズム感を加えたドラムの応酬は、聞くものをきっと圧倒するだろう。
1~6まで、一曲たりとも飽きさせない名曲揃い。スケールはでかいが、その身の丈にあった素晴らしい傑作である。また、ROVOはライブ盤も素晴らしいので、そちらも参考にしていただきたい。