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乗るか反るか? やんのか、やらないのか? コヤマシュウ(vo)のライヴパフォーマンスそのままに思いっきり勝負に打って出たスクービードゥーのメジャー初アルバム。洗練されたガレージロックンロールでもあり、逆の見方をすれば泥臭いレア・グルーヴともとれる両義的な音楽性は、ここでさらに自由度を増し、まさにタイトルが示唆するように「ブレイクビーツ(さまざまな音の要素を解体・再構築するダンス・ミュージック)のロック版」とも言えるし、まさにロックをブレイク(破壊)する心意気が充満。リーダー・マツキタイジロウの書く歌詞もブルージィさを含みながら前進を覚悟したリアルなものばかり。BLACK BOTTOM BRASS BANDらも参加。(石角友香)
メディア掲載レビューほか
1995年に結成され、2002年メジャー・デビューした4人組。本作はメジャーでのファースト・フル・アルバム。ファンキーな曲調の爽快さと熱い歌唱がバランスよく融合。R&Bを正統に継承しながら自身の色を上手く反映させている。ライヴで培われた強固なアンサンブルも魅力。
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
結論から言おう。このメジャー第1弾作品は、インディーズ時代からのスクービー・スタイルを踏襲しながらも、よりスタイリッシュで幅広いアプローチへと深化することに成功した作品である。ソウル、ファンクはもちろんのこと、ボサ・ノヴァ、フォーキー、(8)ではラップ(ポエトリー・リーディング?)にまで手を延ばしている。もちろん『beach party』(2001年)、『GET UP』(2002年)といった近作の流れを考えると、フリー・ソウルにも通じるようなサウンドへ向かったのも不自然なことではない。また、コヤマシュウ(vo)が作詞に関わるようになったり、オカモト“Moby”タクヤ(ds)が(8)を作曲したりと、4人のカラーがよりミックスされた結果がこの一枚なのかもしれない。だが、サウンドがわかりやすくなったとはいえ、彼らのハードボイルドなスピリッツはそこここで息づいる。逆に言えば、それがスクービーをスクービー足らしめているわけで、男の哀愁を帯びた喜怒哀楽の心象風景には今回も思わずグッと来てしまった。 (兒玉常利) --- 2003年03月号 -- 内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)