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ストロークス、ヤー・ヤー・ヤーズを生んだマンハッタン・クラブ・シーンから浮上してきたホワイト・ライト・モーターケイドは、60年代ガレージと70年代パンクの精神を信奉しているという点で上記のバンドと共通している。
バンド名の一部を明らかにヴェルヴェット・アンダーグラウンドの名曲「White Light/White Heat」から取っているホワイト・ライト・モーターケイド(本作の「My Way」の冒頭は、ごく初期のルー・リードのチューンに驚くほどそっくりだ。リードとの比較が恐れ多いというなら、ストロークスのトラックに似ていると言っておく)。多くの同業者たちと違って、彼らは一発芸に頼っているバンドではなさそうだ。12トラックも収められているこのデビュー・アルバムには、U2の曲と同様、思わずみんなで大合唱したくなるような魅力がある。また、70年代のグラム・ロック、90年代のブリット・ポップから多くのものを得ることで、彼らはいっそう趣味のよい、手の込んだサウンドを生み出すようになった。オープニング・トラック「Open Your Eyes」は、オアシスの初期のアルバムそのままといっていいほどだ。また、見事な「It's Happening」は、ヴァインズの「Get Free」そっくりの出だしの後、マーク・ルイスのメロディックなギター・フックが中心となって、スーパーグラスあたりが喜んでリメイクしそうなサウンドを展開する。
2曲のバラードではホームランとはいかなかったが、ロックするとき(ほとんどの曲が該当する)の彼らは、ポスト・ミレニアム・ロックにふさわしい充実ぶりを見せてくれる。(Bill Holdship, Amazon.com)