ゴダールのマリア 完全版 [DVD]
フォーマット | ドルビー, 色 |
コントリビュータ | ジュリエット・ビノシュ, オロール・クレマン, レベッカ・ハンプトン, ミリアム・ルーセル, ヨハン・レイゼン, アンヌ=マリー・ミエヴィル, ブリュノ・クレメール, コピ, ジャン=リュック・ゴダール, マノン・アンデルセン 表示を増やす |
言語 | フランス語 |
稼働時間 | 1 時間 47 分 |
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商品の説明
Amazonより
処女受胎によるキリスト誕生という、聖なる伝説を超大胆に“ゴダール化”したニュービジョン。完全版はゴダールの実生活でのパートナーであったアンヌ=マリー・ミエヴィルの短編『マリーの本』が冒頭に付けられ、本作と二部構成のドラマになっている。
『ゴダールのマリア』は、マリア=マリー(ミリアム・ルーセル)はバスケット部に所属する高校生、恋人のジョセフ(ティエリ・ロード)は変わり者のタクシー運転手、マリアに受胎告知をする天使ガブリエル(フィリップ・ラスコット)は髭顔のオッサンという大胆キャスティング。宗教的な色合いよりも、処女にもかかわらず妊娠してしまったマリーの戸惑いと深い苦悩、強く愛するがゆえマリーの妊娠に不信感を抱き、処女受胎だと知った後もその事実を受け入れられないジョセフの苦悩が鮮やかに描かれていく。苦しさからマリーの同級生のジュリエット(ジュリエット・ビノシュ)とデートするジョセフの前に天使ガブリエルが現れて、彼を平手打ちして叱咤激励するなど、思い切った演出は見もの。母性とエロスを併せ持つマリー役のミリアム・ルーセルの美しさには圧巻だ。
冒頭に併録されている『マリーの本』は、 11歳のマリー(レベッカ・ハンプトン)が両親の度重なる罵り合い、別居に巻き込まれる様をつづった25分の短編。少女期のエキセントリックなあやうさが躍動感あふれる映像で繊細に描かれていく。(茂木直美)
レビュー
監督・脚本: ジャン=リュック・ゴダール 撮影: ジャン=ベルナール・ムヌー/ジャック・フィルマン 録音: フランソワ・ミュジー 音楽: J.S.バッハ 出演: ミリエム・ルーセル/ティエリー・ロード/フィリップ・ラコスト/マノン・アンデルセン/マラキ・ジャラ・コーアン/ジュリエット・ビノシュ 監督: アンヌ=マリー・ミエヴィル 撮影: ジャン=ベルナール・ムヌー/カロリーヌ・シャンプティエ/ジャック・フィルマン/イヴァン・ニクラス 録音: フランソワ・ミュジー 出演: ブリュノ・クレメール/オロール・クレマン/レベッカ・ハントン
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
登録情報
- アスペクト比 : 1.33:1
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 言語 : フランス語
- EAN : 4523215005029
- 監督 : ジャン=リュック・ゴダール, アンヌ=マリー・ミエヴィル
- メディア形式 : ドルビー, 色
- 時間 : 1 時間 47 分
- 発売日 : 2003/3/20
- 出演 : ミリアム・ルーセル, オロール・クレマン, ブリュノ・クレメール, ジュリエット・ビノシュ, マノン・アンデルセン
- 字幕: : 日本語
- 言語 : フランス語 (Mono)
- 販売元 : 紀伊國屋書店
- ASIN : B00008DZ4X
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 119,766位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 11,454位外国のドラマ映画
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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圧巻は主人公マリアが覚えもないのに妊娠し、ジョゼフの理解を得ようとしながら、おなかの子供を意識することを通して、人間存在の不可解さ、生命の奥深さを内観するあたり。このあたりのゴダール監督の空や月明かり、飛行機などのイメージを駆使した演出が冴え渡ります。時を追うにつれたふくよかになっていくマリアのおなかはエロティックさを超越して神々しい美しさまで感じてしまいます。
無論、マリアがなぜ妊娠してしまったかについての現代的かつ科学的な立証は成されませんが、そのあたりが逆に現代社会の限界、科学文明の無力さをさりげなく観る者に感じさせる、これは聖なることをどのように人間としてとらえたらよいのかという問題を我々に投げかける逸品。
衒学趣味の友人が何かにつけてゴダール、ゴダール言っているが、なぜかこの作品を薦めるものはいない。お里が知れる。
この作品は諸般の事情で本国フランスでは商品化されていないため、友人の依頼により取り寄せたことがあった。
続いてゴダールの「こんにちは、マリア」を併映。
「こんにちは、マリア」は、1985年ベルリン国際映画祭インターフィルム賞、OCIC賞。
ミエヴィルの「マリーの本」は、繊細でやさしい情感に満ち溢れています。
マリーがマーラーの交響曲に合わせて踊るシーンは秀逸です。
ゴダールの「こんにちは、マリア」は、より乾いた美しさ。
聖書の処女懐胎の話を、良く現代化出来ています。
逆説的ですが、マリーの妊娠を現代的に説明しようとせず謎のままにしたのが良いです。
人類の謎についての講義が、それに奥行きを与えています。
それにしても、女性の心理をここまできめ細やかに描くゴダールも珍しいです。
マリー役のミリアム・ルーセルが、それに良く応えて好演しています。
映像は、80年代のゴダールでは最高の美しさ。
断片的に挿入される、水辺、月、森といった自然のカットが素晴らしいです。
また、バッハとドヴォルザークの音楽がふんだんに使われていますが、
映像との合わせ方、ずらし方が非常に上手いです。
この2本の映画は、映画における詩的表現の可能性を感じさせてくれます。