SadsのNEWアルバム発売前に、再度『13』を振り返ってみたいと思う。
本作は他でもコメントがあるように、とてもバランスがよく聴きやすいアルバムだ。
清春氏の激しい部分からナイーブなバラードまで全て網羅されている。
過去の作品を振り返っても、意外にこういう作品は多くない。
個人的には激しいアルバムはかっこいいと思うが、2回連続で再生しようと思わない。
しかしこのアルバムは何度でも聴ける内容になっている。
当時のサッズの新しい方向性を感じさせる作品でもあった。
ただご周知の通りバンドの状態や環境は最悪だった。
バンドの移籍の失敗や、メジャーからインディーズへの活動(故意によるものだが)
、実りのないツアー、等等上げればきりがない。
清春氏自身も「膝が地につきそうだった」と語っていた。
はじめて落ちはじめていた。
しかしそんなナイーブな時期だったからこそ、歌詞も繊細で非常にいい作品になっている。
まさにソロとバンドの中間的な、もしくはソロ名義のバンドの作品というべきだろうか。
今回再始動を果たしたSadsを全く違う方向性だが、もう一度サッズの歴史を確認してみるのもよい。
前作『13』と今作『7』。
数字の上でも対比がみられ、さすがというべきか。