SUGIZOの歌モノの中では、最もハードな曲がこれです。
4分弱と比較的短い時間の中で、めまぐるしい展開を見せてくれます。
歌詞は、2003年当時のイラク戦争へ突入した世界情勢への非難を、
ストレートに書き殴ったものになってるのでかなり限定された世界観ですが、
「NO WAR!」というブレイク部分が効果的に挿入されたり、
ザクザクしたギターだったり、
わかりやすく耳になじむサビの歌メロだったり、
戦争批判の限定的な歌詞など忘れるくらい、
単純にカッコよくて聴きやすい曲になっています。
ちなみに、カップリングの「REMIND」も含め、
どちらもSUGIZOの2ndアルバム「C:LEAR」に収録されてるので、
このマキシシングルは別に買わなくてもいいや、と思われがちかもしれませんが、
それは間違っています。
なぜなら、アルバムver.とはちょっと違う箇所があるからです。
「♪輝くはずの奇跡の星の上で愛し合いたかった」の、
とくに語尾の「愛し合いたかった」の部分ですが、
アルバムver.では、
「ぅあいしあーいたーかったあぁぁ〜」みたいな歌い方になってるのですが、
このシングルでは、「あーいしあーいたーかったあーーーーー!!」と、
「愛し合いたかった」の部分がハッキリ明瞭に聴こえるんです。
アルバムver.は、ちょっとくぐもってるというか、ヌメっとしてるんですよね。
これは確実に、クリアに聴こえるシングルver.のほうが良いと思います。
ですので、自分がパソコン等に入れて聴く用になるのは絶対にこっち。
特にこの曲が好きな人には、このマキシシングルは持っておく意味があります。
しかもSUGIZOは、ベスト盤でも歌モノをわざと除外して入れようとしないし、
歌モノはiTunesストアとかでも販売されてないので、このシングルはとても貴重。
SUGIZOには、歌詞無しのインストではなく、
こういう歌モノこそもっと出して欲しかったし、今でも出して欲しいのですが、
きっともう二度と無理なのでしょう。
このシングルの前年に、柴咲コウと「Soundtrack」という映画に出演したり、
自分が中心のバンドを作って、歌モノのシングルを次々にリリースしたり、
LUNA SEA時代とはまた違った感じの「出たがるギタリスト」を前面に出していた、
30代半ばの頃のSUGIZOの活動がいちばん好きでした。