前作『アカペラ』以来約7か月ぶり、ゴスペラーズの03年最初となるシングル。まず表題曲はマーヴィン・ゲイを思わせるミディアム・ソウル・ナンバーで、ほのかにポジティヴなメロディー、高らかに歌い上げるヴォーカルと絶妙なコーラス、それにストリングスを効果的に使ったアーバンなアレンジと、彼らの魅力が三位一体になった曲だ。カップリングの「Full of Love」は、真骨頂であるコーラス・ワークを中心としていて、特に終盤のゴスペル・タッチのコーラスとフェイクがからむところなどは圧巻。センチメンタルなソウル・バラードの「旅の途中で」もメロディーが冴えていて、どの曲もクオリティが高い。(小山 守)