ドリス・デイのベスト盤は世界中でいろいろと出ていますが、このCDに勝るものはないと言っていいと思います。これ以上ない完璧な選曲で、さすがは日本一のボーカル通、評論家だった故青木啓氏の選曲です。ドリスのベスト盤を1枚という方には最適、これを選んでおけば間違いありません。
文句のつけようのない選曲ですが、それでもぼく個人の好みを言わせてもらうと “そんな男がおりました”、“ハウ・インセンティブ”、“センチメンタル・ジャーニー(再録音のステレオ・バージョン)” ではなくて、代わりに バディ・クラークとデュエットの “ラブ・サムボディ”、フランク・シナトラとデュエットの “レッツ・テイク・アン・オールド・ファッションド・ウォーク”、ドリスの主演映画「情欲の悪魔」の主題曲 “愛か別れか” を入れてほしかったです。