不必要な贅肉は片っ端からそぎ落としたけど、油の乗った部分はしっかり残したようなアルバム。
時折、電磁波の嵐が吹き荒れるような荒々しさを見せたかと思えば、それが過ぎ去った後には何事も無かったかのように進行する楽曲群は、作り込まれているけど難解ではなく、聴きやすいけど薄っぺらくない、といった感じでしょうか。
ボーナストラックを含めても1時間にも満たないものの密度は高く、聴き終えた後には心地よい倦怠感が残ります。
脅迫的なまでに心拍数を高める“Freak”がシングルカットされていますが、個人的には2曲目の“Mum-Man”が好き。
突然音がうねり出す瞬間はいつ聴いても鳥肌が立ちます。
何気にスタイリッシュなジャケットも魅力。